2017-11

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惠論考の点検4(疎開と補給の嘘)

 ニセ沖縄人・惠隆之介の論考「日本軍は沖縄県民を敵として戦ったのか」(『正論』20083月号)には、多くの嘘・デタラメが書き込まれているが、一々全部に点検を入れていたら、文章が長大になってしまうので、抽出して取り上げたい。

「十万人疎開計画と決死の補給作戦」という小見出しがある。
米軍上陸前、沖縄県と第三十二軍は沖縄の非戦闘員を県外(九州と台湾)に十万人(九州八万・台湾二万)へ当該疎開させ、残りは沖縄本島北部へ非難させる予定であった。

惠が言うには、「県外疎開は八月十四日より開始され、翌昭和二十年三月十五日までに延べ一八七隻の船舶で県民八万人が予定通り県外疎開に成功した。」という。
しかし、太田良博が書いた『豊見城海軍壕』という論考には、「結果は、九州に六万人、台湾に約二万人が送り出された。」と書かれており、予定よりは九州には二万人少なかったのである。それでも目標からそれほど遠くない数字である。
 問題は島内に残った住民についてであるが、惠はこう書いている。
「沖縄県およぴ第三十二軍は本島中南部の住民八万人を軍車両や徴用した民間のトラックで北部の山岳地帯に避難させている。以上の結果、疎開達成人員は当初計画をを六万人上回る十六万人に達した。」

しかし、太田良博の記述は次の通りである 「疎開させたというより、疎開の号令をかけたといったほうがよい。予定されていた輸送機関は、住民移動のために一つも使われなかった。そのため、住民の大部分は、中・南部の戦場に放置されてしまった。住民の一部が、疎開のかけ声に応じて、各個別々に徒歩で移動したにすぎない。」「最初北部に一〇万を疎開させる予定だったが、やっと二万だけが、徒歩で北部に向かった。」

惠は「軍車両や徴用した民間のトラックで」住民八万人を避難させたとし、一方太田良博は「やっと二万だけが、徒歩で北部に向かった。」と住民は軍や県の助けを借りず、自力で北部へ避難したといっている。どっちが正しいか?
太田良博は、『鉄の暴風』の「慶良間集団自決」の記述では瑕疵が多く、今、『うらそえ文藝』や低劣ウヨクどもの責めに逢う原因を作った作家・ジャーナリストだが、軍隊経験者であり、戦後直ぐに米軍政府に勤務していたところ、「沖縄タイムス」から請われて『鉄の暴風』取材と執筆に従事した人物である。戦後の沖縄の状況をよく見て調べていた経験を持っていた。

無論、太田の論考の方が正しい事であり、惠の書いている事は日本軍を美化する為の「嘘」である事は言うまでも無い。住民の北部疎開に軍の車両は使われなかった。唯一の例外は、太田良博の言うように、海軍大田實司令官の配慮により、小録村民が海軍の車両で北部に運ばれた事だけである。

惠は、県議会議長仲里利信氏の「本島南部南風原村(当時)から軍の車両で家族九人で本島北部宜野座村へ疎開した。(中略)ガマ内(自然壕内)に避難中、当時三歳の妹と同年のいとこが泣きじゃくったところ、日本兵が入って来て白いおむすびを差し出した」(「琉球新報」六月二十一日朝刊)といいう証言を取り上げて、軍が車両をだして、南部の住民を疎開させたような文章操作をしているが、実際の新聞の記述は、「(召集されていた)父が手配していた友軍(日本軍)の車で家族9人、宜野座へ避難した」である。つまり、軍に入っていた父親がコネを使って車を手配し、仲里氏の家族だけが避難したのである。
何処までも薄汚い惠隆之介の文章操作である。
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コメント

トラックでの住民移動

阪神さん。コメントを有難う。
沖縄戦記を読み込まれている貴兄なら、この件については私などより詳しいかもしれません。

仲里氏家族のような、散発的なトラック移動は結構あったかと思います。また、太田良博の言うことが事実なら、小禄の住民は数千人くらいがトラックで移動したでしょう。しかし、中部の私の地元の体験者がトラックで移動したと話したのを聞いたことありません。

三十二軍が八万人もの住民を、トラックで北部に運んだと言うのは、惠の「嘘」でしかありません。

疎開

こんにちは。相変わらず恵は都合のいい部分のみ抜き出すという、馬鹿丸出しの操作をしていますね。恵の文章を読んで溜飲を下げる連中は思考停止状態だからそれでいいんでしょうけど。トラックでの家族移動についてなら、まだ他にも数件の例があるのですが、恵に引用されるでしょうから書きませんw。戦記読んでいるならわかることです。
はっきりしている事はトラックでの住民大移動は無かったという事です。
なお、対馬丸撃沈が無ければ、9月から10・10空襲までの間の県民の疎開に対する尻込みが無かったでしょうから、10万人に近い人が疎開出来たかもしれませんね。

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Author:キー坊@ウチナー
沖縄本島中部、巨大な米軍基地を抱える町の生まれ。
齢を重ねるごとに、沖縄戦へのこだわりが強くなります。
曽野綾子・『ある神話の背景』は沖縄を究極的な軍事基地にする目的を持っています。「集団自決」は沖縄戦の集約された出来事だと思います。『ある神話の背景』は沖縄への抑圧・差別の集約文書です。

HP・「その『神話』の背景」(文献・資料集)
http://keybow.co

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