2017-09

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大高未貴の本

 内容陳腐なヘイトスピーチ 

 注文した大高未貴『強欲チャンプル』沖縄の真実は、3日に本が送られてきて、やっと通読を終えた。私は、大高氏を『チャンネル桜』のアシスタント・キャスターとしての認識しかなかったのだが、1969年生まれの彼女はジャーナリストと称していて、それなりのキャリアも有るようである。
 しかし、本の内容はいささかウンザリさせられるものである。これまで流布されてきた沖縄への、或いは「集団自決」へのヘイトスピーチを、後追いするものでしかなく、これといって大高氏なりの目新しい視点を提供しているようには思えない。
                  大高未貴の本表紙
 この「『強欲チャンプル』沖縄の真実」というタイトル自体が、沖縄に対してあまりに無礼なものである。沖縄の何が強欲だというのか?慶良間の「集団自決」犠牲者の遺族が、もらう資格の無い援護金を受けているのが強欲とでも言いたいのか?或いは沖縄県全体が基地存在の見返りとしての補助金をもらっている事が強欲だというのか?            未貴とウナビー
  この本の前書きというべき序章は、「日本の『マサダ砦』沖縄」という表題である。大高未貴は大学4年の時、マリリンの居る座間味島のきれいな海に引かれて、かの地に旅行し、そこで初めて、その地の「集団自決」を知ったという。そして卒業後就職した旅行会社で最初の年に、中近東に視察旅行する機会に恵まれて、イスラエルのマサダ要塞を訪れた時、そこが紀元73年、1000人近くのユダヤ人が「集団自決」した聖地である事を知った。そこで、彼女の頭の中に座間味島の「集団自決」の事が蘇ってきたという。

 この故事については、曽野綾子が2006年に、改訂『ある神話の背景』を『集団自決の真実』(WAC)と改題して再版し、加筆した前書きで誇らしげに紹介しているものと、同じ意味合いで大高は述べている。大高は新著で、冒頭から曽野綾子を後追いしているのである。「大江・岩波裁判」原告側陣営の後ろ盾であり靖国応援団の黒幕である曽野綾子は、同じ陣営に居る「チャンネル桜」キャスター・大高未貴にとっては崇敬の対象であろう。

 大高は大学4年の時に座間味島を訪ねて、そこの「集団自決」を知った。卒業後間もなくマサダを旅行して、その地の「集団自決」を知り、直ぐに座間味との繋がりを直感したという。そして、「自分は旅行業ではなく、ジャーナリストになるべきだと確信した」と書いている。
 これは余りにも出来過ぎた話ではないかのか?言ってる事は嘘ではないだろうが、20数年前に経験した事を現時点の頭の中で、編集し直しているのではないのか?その編集は曽野綾子の『集団自決の真実』の前書きに触発されてのものであり、今回の新著の為にするものに違いない。

 曽野綾子も「大江・岩波裁判」が始まった直後の2006年に、『ある神話の背景』の改訂版・『集団自決の真実』(WAC)を出し、前書きでマサダの集団自決を持ち出してきて、慶良間諸島の集団自決について、なぜ日本人は自分の国のそれについては軍から強制されたものとして、国家の名誉ある行為と捉えないのかと疑問を呈している。この時点で75才の曽野は、耄碌が始まっていたのだろうか?
 慶良間の「集団自決」とマサダのそれとでは、形態の上でも内容でも全く意味が違うのではなか?

 マサダではごく少数の女子供を除いて1000人近くの住民、兵士の全部が(自発的に)自決している。しかし座間味でも、渡嘉敷でも「集団自決」したのは、地元の住民だけであって、日本軍兵士は自決せず山中に篭城したのだ。日本軍兵士の戦死者は少なからずいたのだが、3人の指揮官を含めて、大部分の兵士は自決せずに命永らえて、敗戦とともに米軍に投降したのである。比べて、座間味・渡嘉敷・慶留間の島民の死者は自発的にではなく、友軍と米軍の両方からの圧力によって追い込まれた「集団自殺」が大部分だったのだ。日本軍によって処刑された住民が少なからず居た事も周知の事実である。 

 大高未貴はジャーナリストになってから20年以上が経っているはずに拘らず、この程度の認識も出来ないのか?いや、そんな事はないだろうが、そのくらいの事を認識していても、大御所である曽野綾子には追随したのだ。
 大高は、生き残った沖縄の、或いは慶良間の住民を責めたい為の方便で、マサダの出来事を持ち出しているのだと思える「慶良間の島民は日本軍によって強制されたのではなく、自分達で勝手に殺しあって死んだのに、多額の遺族年金を国からせしめているのは怪しからん、それは沖縄人の「強欲」なチャンプルーだ」と言いたいのが、この本を書いた目的である。だから、命永らえた日本軍への批判の眼がすっぽり抜け落ちるのである。今回の大高の本はそんな低俗本(ヘイトスピーチ)でしかないと、沖縄人の私は断定する。 

 阪神さんが突っ込みどころ満載だとして、amazonのレビューに真っ先に星1の投稿したように、多くの矛盾点を指摘してくれている。小生もじっくりとこの本を読んで、可笑しな点を多数指摘する事は容易いと思うが、そんな事に時間を割く余裕が今のところ無い。細かい点の指摘は、これから思いついた時にやって行く事にしたい。amazonのレビューには、しばらくしてから星1の投稿をするつもりだ。

 阪神さん以外には、ゴルゴという投稿者が星5の短いレビューをしているが、この投稿者は沖縄で蠢く元自衛官の奥茂治であることがはっきりした。本文中に協力者として奥の名が出ている。奥と通じているという事は、大高は狼魔人の江崎孝、星雅彦、上原正稔らとも通じていることだ。

 また、Wikiで大高未貴を見てみれば、その配偶者は埼玉県県会議員鈴木正人とだとある。埼玉県議の鈴木正人というのは、数年前youtubeで、座間味のあの故宮平秀幸にインタビューしていた人物である事を思い出した。元お笑い芸人だという鈴木は、座間味の「集団自決」について、へらへら笑いながらインタビューしているのだが、秀幸もへらへら、ぺらぺらと鈴木の質問に答えていた。私は、鈴木が認知症寸前の秀幸を弄んでいるように見えた。何で埼玉の県議が座間味まで行って、嘘つき老人にインタビューするのかと訝しかったが、大高未貴の旦那だと知り、低級右翼人脈は戦後もしつこく、沖縄・慶良間の人々を食い物にしたがっていると分かった。

 先月に曽野綾子がアパルトヘイト発言をしてミソをつけた直後に、大高が「集団自決」に関して、曽野の後追いをするような本を発刊するのは時宜を得たものではなく、これは売れないだろう、おそらく前から決まっていた事で出さざるを得なかったのだろう。
 しかし最近は、大高も曽野の限界を知らされる事になっただろう。それでも、大高は山姥の曽野を越える存在には成れまい。
 
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コメント

司法を無視し、言論弾圧を企む稲田朋美

伊藤さん
すっきり書かれているようにみえるのは、分量を遠慮して細かいことは省略し想定される反論への答えを留保しているからです。(笑) 服部英雄氏によれば、最近まで元寇の実態は某神社の演義譚-神話・神智学に等しい-に依拠していたそうで一度確立した神話を崩すことは容易でない。

阪神さん
飛び降りの実態は、これ以上探しても進展しないでしょう。南ヨーロッパ2万年前の旧石器時代人洞窟壁画のような地形に相当時間暮らしていた。多少は飛び降り自殺もあったが、ほとんどの死者は、戦闘に巻き込まれ死亡、餓死、病死でしょう。 戦後の調査で崖の上と海岸の中間の穴、海岸で発見された人骨を飛び降りと解釈したサイトも見ましたが、その断定はあまりにも安易。

さて、自民党の政調会長が朝日・毎日に百人斬り記事の訂正を要求するような記事が出ている。
ご存じのとおり、稲田は自決裁判で原告代理を途中から投げ出した弁護士で百人斬り訴訟では中心的な役割を果たした。 百人斬り原告にとって、屈辱的であったろうが高裁開廷は一回だけ。
稲田は最高裁上告では名誉毀損による損害賠償訴訟で原告に相当以上の真実該当性を求めるのが不当との論理を展開した。 
百人斬り報道が日日新聞記者の創作記事との真実相当性はなく、原告サイドの信条・信念に過ぎない。
そんなもので、損害賠償請求が成立するはずもない。大体、ネッソス向井・野田の複数の戦友が捕虜や農民の据え物斬りを証言又は自家出版、野田は自分の故郷の生徒達に据え物斬りであることを公演していた。

そのような大状況において稲田は、行政幹部ではなく政党幹部ではあるが司法の判断を無視し、毎日新聞等に記事の訂正を求めるという。 これが言論弾圧でなくて何だろう。
しかし、報道機関始め稲田に抗議の声は起こらない。

オウム事件の責任の一端は、オカルト、魔術、超能力、神智論で幾重にも上書きされた神話などを垂れ流し続けたテレビなどの報道機関にもある。 
曽野綾子や工藤美代子のようなプロの謀略家をもてはやす報道機関や出版社は戦前の二の舞を演ずるつもりだろうか。

野菜売りのおばあさん

キー坊さん

面白いブログを紹介していただき感謝です。

>少しばかりの野菜を売っている前近代的な老女

今でも国際通りや農連で一人で野菜を売っているおばあさんを見掛けます。
買うものがあればいいのですが、台所で料理するものばかりなので機会がありません。
島バナナか島米を売っているおばあさんがいれば即買いたいと思います。

伊藤さん

伊波おばあさんに会えたら同じ質問してみます。
翁長知事がどこまでやるか見守りましょう。

山城さんにも

大高氏は、対立する関係あるはずの宜野湾市在住の山城美枝子さんにも会って、梅澤が泣いている動画を見せたようですね。
一昨年、私は山城さんと電話で話しましたが、一度は直接会ってお話したいと言ってました。電話帳にはご主人の「山城功」さんの名義で載っていると思います。皆さん機会があれば、山城さんにも連絡してみてください。

翁長氏は就任以来、大変プレッシャーと戦っていると思われます。わたしは当初、彼の立候補は謀略だと疑っていたのですが、今はもう彼の誠実さと粘りに託す以外に道は無いと思います。

伊波お婆さん

阪神さん

キー坊さんのご提案のように、伊波お婆さんに会うのは面白いかもしれません。会って大高氏と同じ質問をぶつけて見るのです。違う答えが返ってくる可能性は充分あります。


翁長さんついにやりましたね!

農連市場

農連市場は本島の人間にはよく知られた名所だったのですが、小生は中部の出身で那覇在住経験はわずかなので、農連についてはよく分からないです。でも、30年ほど前はその周辺で、少しばかりの野菜を売っている前近代的な老女の姿を見て、侘しい気分になったものです。
ところで、その近辺の八百屋で働いて、拙ブログをよく見ているという沖縄在住ヤマトゥンチュのブログを見つけました。良き沖縄フリークと云う事では、阪神さんに共通するものが有りそうです。
http://coralway.jugem.jp/?day=20150322

再開発

キー坊さんこんにちは。
今度行く時は捜してみましょう。
古い街並みがなくなっていますから貴重です。
農連市場も再開発されるし、新しい那覇の風景は日本的で全くがっかりです。
日本的になるほど、気軽に移住してくる良からぬ連中が増えますからね。
家は何百年でも使い続けるべきものだと思います。

伊波お婆さん

阪神さん、今度沖縄に行かれた時には、伊波お婆さんを探してみては如何でしょうか。かなりの高齢でしょうし、昔の辻を知る生き証人と言って良いかも知れません。

玉18830部隊

一中の2年生が配属された電信第三十六連隊は離島にも配置する予定だったそうですが、実際は配置出来なかったようです。
もしかしたら慶良間にも配置予定だったのかもしれませんね。

多謝コメント

和田さん

拙著「船舶団長の那覇帰還行」へのコメント有り難うございました。すっきり書かれていて大変参考になりました。

・無線機について
大町大佐一行は5号無線機を携行したわけですが、その上の3号無線機は携帯用ではなく馬で運ばなければなりません。阿嘉島には5号無線機しかなかったのですが、公称通信距離10kmでも、なんとか沖縄本島と連絡は取れたようです。米軍の攻撃が始まった後に不通になりましたが、間欠的には通じたようで阿嘉島の玉砕電報は本島に届きました。

ギージャバンタ

和田さん
こんなんありました。
http://hankiryumin.ti-da.net/c165236.html
http://blog.livedoor.jp/kazuya0629/archives/51543188.html

また、直接見た証言ではハロルドオクムラ氏が「摩文仁に移動しました。遠くの崖から飛び降りる人たちの姿が見えたときは苦い気持になりました。近くで見ていたら止めたでしょう。」というのがあります。
ギージャバンタは水が流れ出ているので、それを知っている人だったらまず飲みに行きます。
もしかしたら、下へ降りていく人を見たのかもしれませんが、この文章では判別不能です。
しかし、あれだけ多くの人が彷徨っていたのですから、中には飛び降りた人もいたでしょう。
海岸にいた人で、崖から飛び降りる人を下から目撃した証言は記憶にありません。
飛び降りはギージャバンタ辺りと喜屋武岬のどちらでもあったのかもしれません。

宮古島のマルレ壕

http://junk-life.blog.so-net.ne.jp/2012-02-12
上記写真に、満潮・干潮に近い水位の写真も掲載されているようです。  留利加波の地形や壕の写真は見ていないのですが、この宮古島のこの地点に多数のマルレが格納されていたのかどうかは確認出来ません。

しかし、数はともかく泛水・出撃は比較的容易な地形を選んでいるようにみえます。

大久保・篠原本へのレビュー

伊藤さんの本、また読み返して私もレビュー書かなければなりませんね。

今日アマゾンに、大久保潤・篠原章の『沖縄の不都合な真実 (新潮新書)』への星1のレビューを投稿しました。大久保は前著『幻想の島・沖縄』の蒸し返しをよりしつこくやっている感じです。
二人とも狼魔人人脈のヒジャイ(又吉康隆)、上原正稔を評価、擁護する記述をしています。

諸件

伊藤さんの「船舶団長の那覇帰還行」、アマゾンの書評を書いてみました。

阪神さん
潮書房丸別冊「最後の戦闘」という1989/11/15発行の書籍に摩文仁近辺での元沖縄県知事(沖縄戦時鉄血勤皇隊殷)大田昌秀氏の彷徨及び宮城喜久子(沖縄戦時ひめゆり学徒隊)の喜屋武海岸近辺での彷徨記事が掲載されている。いずれも相当期間、該地をさまよっていて死者のありさまなどが詳しく書かれているが伝聞としても飛び降り自殺は記載されていません。
これをみても、大規模な飛び降り自殺はなかったと思われます。美化したい人、悲劇にしたい人による集合意識からの創作神話の可能性が強いのではないでしょうか。

「安倍晋三首相は12日、昨年11月のTBSのニュース番組に出演した際の発言が、報道への圧力ではないかと指摘されたことについて、「(番組への)圧力と考える人は世の中にいない。番組の人たちはそれくらいで萎縮してしまう人たちか。極めて情けない」と述べた。」と報道されている。
この反論パターンはしばしば行われている。 いじめっ子、パワハラ、体育会、初年兵虐め、オウム修行など、いずれも虐められることで強くなるのだ、これは人生修行だという理由類型で虐め、支配等を正当化している。

曽野綾子はその典型で自分は高見に立って、苦境にある者をまだ苦労が足らない、もっと酷い地域・時代がいくらでもある、もっと苦労せよとの封建倫理を押しつけ、自分が批判されると自己批判すれば作家生命が失われるからしないという特権的対応で済ませている

山城美枝子さん面会

大高未貴は、美枝子さんと知り合いだという元自衛官某氏との他に、奥茂治まで面会に同行させていたのですね。高齢女性に人数で圧力を掛けようとしたのでしょうか。

美枝子さんは自決で家族全員を失って、高校にも進学してないと聞きました。
彼女を育ててくれた辻出身の祖母とは、母方の祖母(盛秀の妻の母)でしょうか。だとすると、宮城晴美『母の残したもの』120頁にある宮里米子証言、=盛秀の躊躇いを、ナーシムサ(もういいよ)と許した老女=のことかも知れません。
美枝子さんは、私が電話で話した時には、自分が女ゆえに亡き父らの位牌を受け継げない悔しさ、それゆえの本家との心理的確執のような事をもらしてましたね。だが、そんな事は戦争責任問題とは関係ない事であり、大高が、叔父一家が援護金を独り占めしていると書くのは僭越なことです。

その上梅澤が泣く場面を、高齢になった美枝子に見せるのは禁じ手というものです。大高未貴は、曽野綾子が赤松嘉次の証言を全面的に信頼するように、梅澤裕を全面的に擁護してます。こんな本はまともなノンフィクションとは言えないです。

証明出来なかった川村氏

こんにちは。
159頁の同期の川村寿男とは船舶通信第7大隊の川村寿男少佐でしょう。
座間味まで行って調査したらしいですが、その結果については何も書いていません。
山城美枝子さんに梅澤が泣いているビデオを見せて感情的にさせ、何とか梅澤側につかせようとしていたようですが、結局、川村氏は軍命を否定するような証言を得る事は出来なかったのですね。
ついでに渡嘉敷にも行っておけよwww

誤植です

 ご指摘のとおり、「本書」のほうが正しいです。慎重に点検したつもりでも、私の場合ミスが多いです。

 曽野綾子は若い頃カイロに旅行した時、大手新聞の特派員(朝日かな?)に「イスラエルなど取材したくない」と言われて、その言葉に激しい拒否反応を感じた。
「自分は、もし状況が対立したものなら、私はそのどちら側からも取材するという原則を、この人は私の中につくってくれたのである。」と、格好付けた様な事を書いています。
 だが、これはあの「青い海」の談合写真の発掘以来、曽野一流の欺瞞である事が露呈しています。

改訂版の本音は正しい ?

キー坊さん
http://keybow.co/sono/sinbanatogaki.html
「上記新版あとがき       『集団自決の真実』(wac出版.2014.8月)より転載」記載の14行目「本音を書くに当たっての、これが私の第一の基本的な姿勢であった。」の本音は本書の誤植ではないですか。本屋にはないもので、文脈だけからの判断ですが。

もっとも本音のほうが、曽野綾子らしい筆の滑りとも思っています。  本音であれば、曽野の文体と性格のバランス上、面白い。

アマゾンへの拙書評

今日、大高本への星1つのレビューを投稿しました。きつい調子の文章なので、掲載されるか判りません。以下に乗せておきます。

 沖縄へのヘイト本(題)
 アマゾン内容紹介に、「曽野綾子先生『ある神話の背景』刊行後40年の顛末記」とあるように、本書は曽野綾子著・『ある神話の背景』(2006年『集団自決の真実』と改題されて再刊)を念頭に置いて、大高未貴氏が相似的に追随した内容である。
 『「強欲チャンプル」沖縄の真実』というタイトル自体が、『集団自決の真実』という曽野綾子氏の著書タイトルを後追いしたものと思われる。ともかくも、「強欲チャンプル」という接頭語が、沖縄に対して甚だ無礼な言葉ではなかろうか。大高氏というヤマトゥンチュ(大和人)が、ウチナーグチ(沖縄方言)を使ってウチナー(沖縄)を揶揄している。ウチナーンチュ(沖縄人)の小生には、許せるものでない。

 曽野綾子氏の『集団自決の真実』(2006年)は、再刊の際のまえ書きで、紀元73年ローマ軍に抵抗したイスラエルの『マサダ要塞』に於ける960人の住民・軍人全員の「集団自決」した故事を持ち出し、それを称揚する事を書き加えている。
 何で彼の地ではその事実が民族の誇りを表現した行為と称えられるのに、沖縄の集団自決は日本軍から命令された忌まわしい出来事と評されるのか、と曽野氏は疑問を呈している。
 大高氏も本書冒頭の文章「序章」で、全く同じ内容を記述している。

 しかし、マサダの集団自決と、沖縄慶良間の「集団自決」とでは、決定的な違いがある。それは沖縄の「集団自決」は、自決した者は全部地元の島民であって、日本軍兵士は誰一人自決してない事だ。戦闘で死んだが兵士は在ったが、自決者は全く無かったのだ。あまつさえ日本軍は、米軍の捕虜となった住民を多数処刑しているのである。
 何処に「マサダ」の集団自決と、沖縄の「集団自決」を同等に対比する道理が在ろうか?
 古代イスラエルの「マサダ」の集団自決は民族の誇りを維持した英雄的所業かもしれないが、沖縄・慶良間の「集団自決」は(号令的な命令が無かったとしても)日本軍から強制されたものである。
 曽野綾子氏は、先月の「アパルトヘイト」発言によって文筆家としての価値を自ら凋落させたが、大高未貴氏は、曽野氏の著書を無批判に後追いしたという点で、作家として致命的過誤を犯している。(以上)

証言

和田さん
崖から飛び降りる人を直接目撃した住民証言が無いということです。
具志川市史には「喜屋武岬では、海に飛び込んで死んだ人がたくさんいたとかいっていた。」という伝聞証言はあります。
また、『証言で学ぶ「沖縄問題」観光しか知らない学生のために』で「昔は、飛び降りて死んだ人がたくさんいたのにね。」と山田義邦氏は証言していますが、直接見たのか伝聞なのかはっきりしません。
そして、「消えた沖縄県(浦崎純)」では「島の東南端あたりの巌頭から海中に身を投げる若い女性がふえた。二〇~三〇米の崖下の海に飛びこむと目がくらむので、目かくしをし、一気に走って身を投じた娘もいた。それでも、うまく海へ落ちれば楽に死ねただろうが、なかには岩角にひっかかったまま半死の状態がつづき、どうにも手のつけられないまま、やがて腐乱死体となり白骨になった悲惨な最期もあったのである。」と書いていますが、浦崎氏が目撃したのか伝聞なのか不明です。
この文面だけ読むと、直接見たかのように思えますが、この本は慶良間の集団自決等、浦崎氏が見ていない沖縄戦についても書かれているので、伝聞の可能性があります。
浦崎氏はこの本では、自身が体験した事については「私は」と書いているので、伝聞の可能性が高いです。
なお、日本兵が飛び降りろと命令した話はありません。


話は変わりますが、大高本の伊波証言に出てくるスパイ潜入説は、沖縄を貶める事に生き甲斐を感じている奥という特殊な奄美人が吹き込んだものではないでしょうか。
その元ネタになったと思われるのは、『沖縄作戦における沖縄島民の行動に関する史実資料』という有名な資料です。
これは馬渕新治という元大本営船舶参謀が、防衛庁防衛研修所戦史室の依頼で、厚生省事務官として沖縄に出張した際、纏めたものです。
そこには「那覇大空襲後、ハワイ二世やサイパン失陥後に捕えられた沖縄人を米軍が訓練し、数名を一団として潜水艦で国頭方面から隠密に上陸させて諜報活動に従事させており、一九四五年四月に二名の沖縄人を捕えた」と書かれているのです。
しかしながら具体的な内容は一切無いし、何より八原高級参謀がスパイはいなかったと書いているのですから馬渕の報告は軍人から聞いた噂を書いただけなのでしょう。
この資料を奥が見つけてほくそ笑み、伊波ばーさんに吹き込み、ばーさんはばーさんなりに解釈して喋ったと思われます。

喜屋武岬

阪神さん
【1823】の摩文仁飛び降りの文脈がよくわかりませんでした。
【1822】ではバンザイクリフのことを書きました。沖縄では飛び降りたケースが少なかったという意味か、沖縄の日本軍は飛び降りを強制していないという意味かどちらかなと思ったら1824で、やはり前者の意味でしょうか。 私も、住民が知人の飛び降り自殺を証言したことは、伝聞の伝聞でも知りません。しかし、沖縄戦史紹介サイトでは喜屋武岬で多数の飛び降りがあったかに書かれたものが多い。
しかし、(喜屋武岬 自決 証言)で検索すると、飛び降りた者の幽霊が出るなど都市伝説が上位に来ます。「鉄の暴風」258頁には第1高女の十人が自決を遂げたことが記載されているが、飛び降りのように思えない書きぶり。その前に米艦が「変な所にかくれないで出て来い」とのマイク放送の記載も飛び降り阻止の気配が見えない。
https://www.google.co.jp/search?q=%E5%96%9C%E5%B1%8B%E6%AD%A6%E5%B2%AC+%E8%87%AA%E6%B1%BA&biw=1920&bih=936&source=lnms&tbm=isch&sa=X&ei=MaL7VLuWM-HPmwXSx4CwCQ&sqi=2&ved=0CAYQ_AUoAQ#tbm=isch&tbs=rimg%3ACfiVaEMhilALIjh8ZK9rjx1-frqqz2VZ9TZeGllCUzuK-kYwnSFpHFbKBZXEzaPJL_1hap42CtjyxMdezFhZTFIMgayoSCXxkr2uPHX5-EdsPxk_1umoSQKhIJuqrPZVn1Nl4RSzAVet1CoTkqEgkaWUJTO4r6RhEMaGo2yENTpioSCTCdIWkcVsoFEU8lBXwVkLrrKhIJlcTNo8kv-FoRRkUgb8_1uycYqEgmnjYK2PLEx1xEpRayLykgU8yoSCbMWFlMUgyBrEYqztpLYW4jP&q=%E6%91%A9%E6%96%87%E4%BB%81%20%E8%87%AA%E6%B1%BA&imgdii=_
上記十番目の写真が自殺場面と思えるものの、米軍に狙撃された日本兵の可能性があります。船で投降を呼びかけているのはかなり知られた写真。奇妙なのは40番目の写真は、サイパン自決写真として有名なものです。 米軍による住民の飛び降り自殺の写真はサイパンでは豊富なのに、沖縄では少ない。喜屋武岬周辺は鍾乳洞など豊富な地域で隠れ場所が多く、飛び降り自殺した民間人は少ないのではないか。

元々、太平洋地域での住民の自決割合は住民と日本兵の比率、島の広狭で決まる(日本兵の住民に対する接触度、強制力)と考えられ沖縄本島は、居留民の2倍もの日本兵がいたサイパンとは異なると考える。 さらに、金城牧師の証言内容、つまり(米軍テント設営前の夜襲牽制-これだけは個人的推測だが以下は金城証言の大筋)射撃が止んだことを日本軍の全滅との風評・共通認識が広まり、誰か等ともなく午後6時からの阿波連部落第一陣の全滅に近い(第二次)自決が始まったとの経緯を説明した証言を思い出す。 サイパン戦終盤、日本兵3千人のバンザイ突撃の結果、住民は日本兵の壊滅状態をはっきりと知る。 その後飛び降りが始まった。 沖縄日本兵は首里撤退後米軍に反撃らしいことは出来ず、なし崩しに戦闘が収束に向かう。 バンザイ突撃、阿波連自決前の射撃と停止のような、刷りこまれた鬼畜英米の恐怖が急激に脳裏を襲い集団パニックになるという状況にはなかった。

おそらく、喜屋武岬の飛び降りはあったとしても少人数。地形がバンザイクリフに酷似していること、自決を美化したい勢力、惨禍を強調したい勢力双方の思惑が多数の飛び降り死者を出したとの伝説を生んだのではないか。 実際には、「鉄の暴風」259頁に書かれているように、洞窟、岩かげ、茂みに餓死、病死、手榴弾の自決、火炎放射器等による戦死などにより、草生す屍となった住民が多いのではないか。

そうすると、沖縄ではサイパンのように日本軍の銃剣により、飛び降りを強制された事例は一般的ではないだろう。

訂正、摩文仁の崖から飛び降りる人々の目撃証言ありました

前回のコメントを訂正します。
摩文仁の崖から飛び降りる人々の目撃証言ありました。
二世米兵の証言で目撃した話がありました。

大高本の233頁で「波上宮から馬に乗ってパレードをしましたが」とありますが、この伊波苗子証言も怪しいですね。
新聞確認していないので断言は出来ませんが、防諜上、司令官がやってきますよなどと住民に事前告知するほど軍は間抜けではありません。
パレードよりガジャンビラの高射砲陣地構築、飛行場工事に動員して1日も早く完成させるのが筋。

210頁に「正式な准看護婦資格を取って」とありますが、一ヶ月の教育で准看護婦取資格取れるの?
どう考えても「雑用」しか出来ないはず。
日赤の正式な看護婦がいるのだから、こんな役立たずを32軍司令部が雇うはずがない。
誇りある日赤従軍看護婦から見れば、こんな汚らしい役立たずがいては困ります。
つまり看護婦じゃなくて慰安婦として身近に置いたと推測します。
首里の32軍司令部には確かに従軍慰安婦はいたし、スパイ虐殺も起きました!!!
ジュリぬ ゆくしむにーとぅ 犬ぬ糞くゎいしとぅや のーらん
伊波証言は「薩摩のボッケモン(大迫亘)」を髣髴とさせる嘘臭さがありますね。

幼稚な文章

こんにちは。
確かに集団自決に関心を持った動機は、頭の中で編集し直した感プンプンの幼稚な書き方ですね。
90頁の「座間味の集団自決者たちが、大勢で台風にのってやって来て、梅澤氏の昇天を迎えたのではないか、と思えてならなかった」という書き方にも、この程度の書き方をしておけば合格点だ、みたいな幼稚さが滲み出ています。
この手の書き方が随所にあって目障りですよw
しかし、富村が100万円詐欺していたとは「やっぱりな」と思いました。

和田さん
沖縄でも摩文仁で崖からの飛び降りがあったらしいというような証言があるのですが、飛び降りる場面の証言は記憶にありません。

沖縄住民が伝え聞いたのが大本営からなら、新聞、ラジオでどのような報道をしていたか確認しなければなりません。
当時、ラジオは民家にはまず無かったし、あっても真空管を抜き取られたりして受信禁止措置がとられていたはずです。
新聞はまだ確認していませんが、米軍がどのような殺し方をしたかというような書き方は当時の新聞はしないのではないでしょうか。
単に玉砕とだけ報道したのだと思われます。
ただ、政府は相当数の住民が生残っている事はわかっていたようです。
沖縄ではサイパン玉砕は知られていましたが、米軍が残虐な殺し方をしたと伝え聞いた証言はありません。
その代わりに日本軍が中国で現地住民にした残虐非道な殺人の話ばかり聞かされています。
サイパンから船で脱出した人がいるかもしれませんが、そんな話は皆無です。
しかし糸満漁師ならやりとげるでしょうけど。


サイパンの自決強要

大高氏著作に対する阪神さんのレビューでサイパンの自決が書かれていたので調べてみた。
http://ianfukangaeru.blogspot.jp/2013/04/blog-post_14.html
上記にはアメリカ軍のフォートリー在郷軍人会が「サイパンで日本軍の銃剣によって丘の上から落ちる幼い少女を直接目撃した在郷軍人会員たちの少女に対する願いが含まれているから」との記載がある。
このサイトでは眉唾の一言で片付けているが、日本兵が自決を躊躇する民間人を狙撃する証言は「タイム」従軍記者ロバート・シャーロッド氏
http://www.amazon.co.jp/%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%83%91%E3%83%B3-1951%E5%B9%B4-%E3%83%AD%E3%83%90%E3%83%BC%E3%83%88%E3%83%BB%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%83%BC%E3%83%AD%E3%83%83%E3%83%89/dp/B000JBGANQ   の301-302頁に日本軍の狙撃兵が離れた位置の民間家族を狙撃する様子が記載されている。
これは、ロバート氏が米軍兵士から聞いた多くの自決に係るおぞましい話の中で最も印象に残った一つを書いたものである。 日本軍兵士は戦闘と並行して民間人を殺害している。

http://www.tokyo-np.co.jp/article/feature/Postwar70th/dengon70th/CK2015010702100020.html
上記東京新聞にも、上運天さんの証言として「投降する民間人は、背後から日本兵に撃たれることもあった。」との記載がある。
http://www.asaho.com/jpn/bkno/2007/1224.html
大本営も居留民に死んでもらいたかった。
沖縄住民が伝え聞いたのは、大本営や画家藤田の画像を通じてであろう。
http://cardiac.exblog.jp/iv/detail/index.asp?s=7927251&i=200801/11/04/b0044404_22193778.jpg
上記絵画は見たことはあるが、意味不明で何を描写しているのかわからなかった。平面的でゴーギャンの絵に似ているとは思ったが。精神性など微塵も感じられない。
サイパン情報で集団自決を煽ったのは、大本営と同調した新聞・文化人など。

最初の在郷軍人のことが書かれているのはアメリカに従軍慰安婦像が建立されることに反対する者のサイトである。 サイパンの自決と慰安婦には直接の関連がないことから、慰安婦像設置に賛成する在郷軍人会が語る銃剣による自決強要は事実ではない、との主張を展開している。
従軍慰安婦像は慰安婦の平均年齢より相当若年に造られているように思う。これは、宣伝効果を狙ったか挺身隊との混同で若年と思われていたのかおそらく両方だろう。   しかし、サイパン戦参加者である在郷軍人は若年少女として表現された慰安婦像により、自ら目撃した日本軍により銃剣で崖からの飛び降りを強要される少女の場面が二重写しに呼び起こされ、強い嫌悪感、拒否感が生じ設置賛成側についたということだろう。 これは眉唾ではないだろう。

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Author:キー坊@ウチナー
沖縄本島中部、巨大な米軍基地を抱える町の生まれ。
齢を重ねるごとに、沖縄戦へのこだわりが強くなります。
曽野綾子・『ある神話の背景』は沖縄を究極的な軍事基地にする目的を持っています。「集団自決」は沖縄戦の集約された出来事だと思います。『ある神話の背景』は沖縄への抑圧・差別の集約文書です。

HP・「その『神話』の背景」(文献・資料集)
http://keybow.co

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