2017-06

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曽野と赤松は共同歩調

例の会合写真が載った「青い海」は1971年6月の発行で、「諸君!」への連載開始は71年10月号からである。だから、取材の段階から、曽野は、赤松隊と個人・複数にかかわらず、密接に連絡を取り合っていたと、容易に想像できる。連載中も、72年1月、東京での赤松隊士官の同窓会に曽野が列席していたと、石田郁夫がルポ(サンデー毎日記事)に書いている。

ni0615さんが、次のように仰るように、
>曽野綾子は、仲宗根氏とあったことが、彼女の取材人脈の大きな基礎だったと思われます。それが、沖縄文化人の信任を得て、のちのちの君子豹変を有効たらしめたのでしょう。<

67年暮れに、曽野は仲宗根氏とその教え子3人に会い、仲宗根氏のお墨付きをもらったことによって、沖縄文化人の信任も得られたので、現地での「生贄の島」取材が上手くいったのだと思う。これも「ある神話--」に向けての予定行動だったと思える。故に、「のちのちの君子豹変」は成功すべき予定行動だったと言える。

同じ67年の後半に、石田郁夫は「展望」に『沖縄の断層』を書いていて、この中に、赤松名将説を唱える渡嘉敷住民のことが書かれている。後に、赤松嘉次はそれを読んだと石田に話している。
「沖縄断層」発表されて、まもなく、68年3~4月、赤松は「週刊新潮」と「琉球新報」でデビュー、自分の罪科を否定し復権に乗り出した。そのちょっと前には、「戦史叢書」の編纂に資料を提供して、大いに防衛庁に協力している。

一方曽野綾子は、68年夏から大手出版社の援助を得て「生贄の島」取材の準備に乗り出し、11月後半から12月はじめに掛けて、沖縄集中取材を行った。この時、女学生関係の聞き取りだけでなく、渡嘉敷島のこともある程度は取材したのではないかと推測できる。(曽野は「ある神話の背景」の冒頭で、既に沖縄を初訪した60年代初めに「渡嘉敷島集団自決」を強く意識したという意味の記述をしている。)

69年4月3日号からは、18回にわたる「生贄の島」の連載を行っている。単行本は1970年3月刊行。
69年には、曽野は単独、沖縄&渡嘉敷に渡って、富山真順等に取材したのは間違いない事だろう。

70年3月には、赤松嘉次は25周年慰霊祭に沖縄へ出向いたが、抗議団に渡嘉敷渡島を阻止されるという騒動になり、マスコミを大いに賑わせた。

大江健三郎は、70年初めの「沖縄ノート」の中で、この赤松の渡嘉敷島訪問について「罪の巨塊・・・」の文章を書いた。曽野は、その大江の文章を読んだ事と、「悪鬼のごとく」報道される赤松像に、野次馬的な興味を持ったの事が、この事件に取り組む動機だったとしている。が、これは曽野綾子一流のオトボケである事は明白だ。「ある神話ー」の冒頭で、かなり思いつめたような書き方で、最初の沖縄訪問のとき「集団自決」に触れたと書いているではないか。

憶測に過ぎないと言われればそれまでだが、このように、曽野と赤松の言動の流れを突き合わせて、考えを巡らせてみれば、曽野が「生贄の島」を取材する以前から、最後に「ある神話の背景」を書く事は、双方密な連携をもっての、「赤松復権」・「沖縄誹謗」の共同作業であったとの確信を、私は強くするばかりである。
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コメント

鹿山事件について

阪神 さん、コメントをどうも。

>曽野が気が付かぬはずがありませんから、黙っているとは思えないのです。

うーん。何処かにコメントを述べているかもしれませんが、それを探すのは大変ですね。
その時は、「諸君!」に「ある神話ー」を連載中だから、用心して黙っていた可能性もあると、思いますが…。

鹿山事件について

こんにちは。曽野は鹿山事件騒動(72年3月20日発売のサンデー毎日4月2日号)後に新聞等にコメントしているのではないかと思うのですが、今の所調査はしておりません。私は当時、横井庄一さんのニュースをよく覚えていますが、鹿山騒動は全く記憶にありません。沖縄では大きく取り上げられたようですが、本土ではごく一部のニュースだったのでしょう。しかしながら、曽野が気が付かぬはずがありませんから、黙っているとは思えないのです。

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Author:キー坊@ウチナー
沖縄本島中部、巨大な米軍基地を抱える町の生まれ。
齢を重ねるごとに、沖縄戦へのこだわりが強くなります。
曽野綾子・『ある神話の背景』は沖縄を究極的な軍事基地にする目的を持っています。「集団自決」は沖縄戦の集約された出来事だと思います。『ある神話の背景』は沖縄への抑圧・差別の集約文書です。

HP・「その『神話』の背景」(文献・資料集)
http://keybow.co

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