2017-06

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徳州会報道をみて

 徳州会をめぐる告発報道が喧しくなっている。
 去年12月の自民党が圧勝した衆院選で、徳州会の総帥・徳田虎雄の息子・衆院議員の選挙運動に、徳州会各病院から職員を選挙区に多数派遣した。だが、それらの運動員に対してボーナスなどの形で報酬を支払っていた事が明らかになり、これが公職選挙法違反に当たるという事である。ジャーナリスト青木理氏によれば、この事案の発端は、虎雄の元側近(能宗某)からの検察へのタレコミにより明らかになったのだという。

             徳州会総帥

 これに加えて、昨年の東京都知事選における猪瀬直樹都知事へ徳州会から5千万円の裏金提供がされた事が、徳洲会の側から明らかにされた。これも重大な公職選挙法違反となって、本来なら猪瀬知事は知事辞職の責めは免れえないだろう。
 だが、検察は猪瀬氏を追い詰めて逮捕するだろうか?或いはマスコミは都知事辞職にまで追い込むような報道するだろうか?検察・警察及びマスコミは元より権力の味方でしかない事は、小沢一郎を追い詰めた陸山会事件、鳩山由紀夫元首相の脱税報道、或いは評論家・植草一秀氏の痴漢犯罪でっち上げ事件で明らかである。石原慎太郎の後釜である猪瀬直樹は権力の側に付く人物である。この徳洲会による5千万円裏金提供の暴露は、徳州会から権力側への反撃であると思える。

 今回の徳州会をめぐる告発騒動は、現在の日本国の醜悪さを写す鏡として私は見ている。
 植草一秀氏が刑務所から出所後に出版した『知られざる真実』(2007年)の冒頭部分に、2006年沖縄県知事選で、革新の糸数慶子支持であった「自由連合」の代表である徳田毅衆院議員が、知事選の直前に代表を辞任し無所属となって、仲井真弘多(ひろかず)現知事の支持に転換し、徳州会挙げての仲井真応援の運動を展開したという。糸数優勢の予想を覆した仲井真当選の直後に毅氏は自民党に入党している。この時既に、虎雄はALSに侵されていて全身不随の状況にあったと思えるが、「辺野古移設容認」の仲井真支持は、病床からの虎雄の意思であった事は言うまでもない。

 なぜ徳州会は方向転換したのかという事を、植草氏は分析している。当時、宇和島徳州会病院の万波誠医師の病気腎移植に絡んで、「臓器売買事件」として喧しく報道されていた事の取引材料に、その報道を抑えるために、徳州会は権力の側に阿ったのだと植草氏は推測している。その証拠に宇和島徳州会病院についての報道は、沖縄県知事選以後はピタリと止んだという。
 この宇和島徳州会病院の事件だけでも充分説得力のある分析である。しかし、更に今年2月に週刊誌で報道された毅の「準強姦事件」の暴露が加わって、二重に徳洲会は圧力を掛けられていた可能性も出てきた。

 私は30年ほど前に、時代の寵児となっていた徳田虎雄が書いた『命だけは平等だ』を読んだことがる。徳之島の貧農の家に生まれた虎雄が子供の時、深夜、幼い弟が発作に襲われ、白目をむくほどの表情を見せたのに虎雄は驚愕し、一山越えた医者のいる隣の集落に走って駆けつけて、医者に直ぐの往診を頼んだのだが、医者は直ちには応じてくれなかった。やむなく虎雄は家に引き返したのだが、弟の状態は回復することなく、翌朝医者が馬に乗って来た時には、弟はこと切れていた…。
 この不幸な事件が虎雄を医者の道へと向かわせ、ひいては日本の医療の改革へと向かわせる原体験となったという内容であったと覚えている。 

 私も似たような境遇に生まれているので虎雄の体験談には共感する部分もあった。また精神の持ち方が、自らの現実環境を変化させていくという虎雄の考え方に肯けた部分もあった。何よりも、虎雄のような我々常人の域を超える超人的な人物が、地域を問わず出現する事もあるという事も感じさせられた。
 しかし、超人的な人物が優れている人間だというのではないという感じもある。凡人よりも彼らのようなスーパーマンが世の為に尽くすという事も簡単には言えない気がする。権力側からの圧力から逃れるために、「沖縄」を売り渡すという邪道を選んだのである。
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日本社会の縮図

新聞報道に拠れば、徳田と猪瀬知事の仲介をしたのは、巷では純正右翼として知られる一水会の代表の木村だという。 血盟団や2.26の系譜を引く一水会が金権利権の徳田と裏で通じ、元信州大学全共闘代表であり、国学・民俗学の系譜を引く日本浪漫派に一時傾倒した(実際には死ぬまで一定の影響下にあった)橋川文三に師事した東京都知事猪瀬が一水会及び徳田と繋がっていたことは日本社会の縮図であると強く感じる。  東アジアは未だに正統性(決して正当性ではないレジテマシー、継承性のこと)、連続性・一体性という農本主義的・アジア的イデオロギーの強い影響下にあるのだ。

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Author:キー坊@ウチナー
沖縄本島中部、巨大な米軍基地を抱える町の生まれ。
齢を重ねるごとに、沖縄戦へのこだわりが強くなります。
曽野綾子・『ある神話の背景』は沖縄を究極的な軍事基地にする目的を持っています。「集団自決」は沖縄戦の集約された出来事だと思います。『ある神話の背景』は沖縄への抑圧・差別の集約文書です。

HP・「その『神話』の背景」(文献・資料集)
http://keybow.co

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