2017-08

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

「同調圧力」に克った作詞家

 S30年代初期、「砂川事件」裁判の一審における無罪判決、その後の飛び上告審における逆転有罪判決は、アメリカからの圧力によるものであったことが、米国立公文書館の資料開示によって明らかになったと報道された。当時の田中耕太郎最高裁長官は、当時の駐日米大使と密会し、米大使に「全員一致の評決(一審判決破棄)を目指す」との意思を伝えたという。(タイムス記事) 所詮最高裁判所も、政治に隷属するという現実が露わになった現在では、こういう事実があったという事には驚かないが、最高裁判事の誰ひとり反対せず全員一致でこの評決に従ったという事が、日本はとうの昔から「全体主義」・「同調圧力」の社会であった事が判ってゲンナリさせられる。無論、その「同調圧力」の源泉はアメリカである。

 ちょっと前に、小林よしのり「同調圧力」というコトバを、「全体主義」という用語と併せて、沖縄社会を中傷するために盛んに使っていた。しかし、「同調圧力」という事実が沖縄社会に実際に在る筈はない。前記事に書いたように、名護漁協は少しばかり金の匂いを嗅がされたくらいで、辺野古埋め立てに賛成の決定をしている。石垣市は自衛隊誘致の意思を持つ人物を市長に選んでいる。その方が中央から金を引き出してくれるとの期待感が住民に有るからだ。

                       ikirutikara


 また、八重山地区の教育委員会は、「新自由主義史観」の学者らが作った公民社会教科書を選定した。竹富町委員会はこれに反対したので、竹富町だけ文部省からの公民社会教科書の無償給付を受けられなくなっている。

 これらの各事実が示すのは、沖縄の個別組織には沖縄県内二紙の主導すること(小林の言う「同調圧力」)に従わないのが多々あるという事である。沖縄は「全体主義の島」・「同調圧力社会」という小林のモノ言いは、嘘デタラメに過ぎない事が分かる。むしろ沖縄の人間は利益誘導に弱く、辺野古の基地建設さえ実現させかねないテンでバラバラの社会なのではないか。
 小林よしのりはナゼ、これらのコトバを沖縄を貶すのに、効果あるものとして使ったのだろうか?その訳は、ヤマト社会のほうが、「全体主義的同調圧力」に深く侵されているからだと思う。

 前回の記事では、小生の高血圧をめぐる医療業界の同調圧力との小さな闘いを述べさせてもらった。今回は、ある高名な歌謡曲作詞家で作家でもある人物が、自身の「ガン治療」をめぐる医療業界とのシビアな闘いを紹介してみたい。
 作詞家・なかにし礼氏が、「『生きる力』・心でがんに克つ」という題の本を出した。なかにし氏は1年ほど前の2012年3月5日に、テレビのワイドショーで自分が食道ガンになった事を公表したという。病院でがんを宣告されたのはその10日ほど前だったという。中西氏は10日の間に、ガンと闘う決意をしてテレビでそれを公表したのである。

 この本は、早稲田の仏文科を出て作詞の他、自伝的小説も書いているなかにし氏の文学的素養を発揮して、外国人作家や自分の文章を、各所に散りばめた文学仕立ての告白エッセイである。
 なかにし礼氏は、26才と52才の時の2回心臓発作に侵されていて、その主治医の病院の消化器内科の内視鏡検査で、初期ではない「食道ガン」であると告げられたという。毎年3月に受けていた胃カメラ検査を、前年2011年は受けなかった事が早期発見を逃した要因であると反省をしたが、その年は3.11に大震災が起こり、国家的災難の映像を目の当たりにして、自分の敗戦時における故郷・満州の悲惨な情景が甦ってきて、自分の健康に拘ることがどうでも良いような気持ちになったからだという。
 なかにし氏は自分の満洲での経験上、国家は被害者を救済することよりも、情報を隠し、必ずや加害者(国自体や東電)の利益保全を優先するだろう事が分かっていた。なかにし氏は次のように書いている。

 東日本大震災という国家的危機の状況において、国が一体何かをしてくれるか。その点に関して、旧満洲からの引揚者としての私は相当にすれっからしだ。
 国というものは情報を隠すし、必ず加害者側の利益保全を考え、犠牲者側には立たないということを、私は第二次世界大戦のときの満洲ですっかり味わってしまっている。ソ連軍が攻めてきたとき、関東軍は居留民を置いてさっさと逃亡していた。しかも、彼らは自分たちの〝影〟をつくろうとして、十五、六歳の少年に軍服を着せて、銃に見立てた木の棒のようなものを持たせて、ソ満国境に全員配備した。ソ連軍は望遠鏡で見て、それが棒を持った子どもたちだと分かっていた。影にもなんにもなっていなかったが、そんなことはお構いなしに関東軍はその間にどんどん南下していった。ソ満国境で汽車がすれ違うときに、南下していく汽車には軍人が乗っていて、北上する汽車には少年たちが乗っている。少年たちに軍人が逃亡しているということを覚らせないために、軍人たちを乗せた汽車は窓を全部閉めきっている。何も知らない少年たちを乗せた汽車は偽装国境警備のために北に送られていく。そうまでして彼らは逃げた。

 もし自分たちが逃げたということを居留民が知ると、居留民はパニックを起こし、国へ帰る引き揚げ列車を出せという騒ぎになる。それをソ連が聞きつけてソ連の侵攻が早まってしまうかもしれないので、「静謐(せいひつ)を保て」ということが軍上層部の命令になる。だから、一般居留民にはそういう情報は一切届かない。日ソ不可侵条約があるし、ここは日本でもない、満洲という別な国だ、アメリカと戦争しているのは日本で、満洲は戦争をしてないから大丈夫だという情報で国民たちはだまされて、その間に軍はどんどん逃げてしまって、子どもたちが配備された。そこをソ連軍が国境を破って戦車でどっと攻めてくるのだから、かわいそうに、十五、六歳の日本の子どもたちはひとたまりもなく全滅した。ソ満国境をソ連が越えてきた瞬間、国民を守らなければならない、泣く子も黙る精鋭の七十万の関東軍は逃げてしまっていたのだ。(p37~39)


 私は「関東軍」という日本軍が、敗戦時の満洲でこんな酷い行動をとっていたいう事を初めて知った。曽野綾子が「ある神話の背景」で、
「軍隊は住民を守る為に在るのではない、…住民を犠牲にする事で戦闘配置は決められる…云々」 (「<集団自決の真実」p279~280)
と、堂々とのたまわっているが、それは全く以て「真実」であったと言うしかない。

 なかにし氏の通常の常識を越えた体験が、日本医療界の常識とされる治療法に納得できないものを感じ、全ての医師が(強引に)勧める抗ガン剤・切除手術・放射線照射の、いわゆる「叩く・切る・当てる」のガン治療3点セットを拒否する闘いが始まったという。(続)
スポンサーサイト

コメント

医者は必要だが・・・

阪神さん、いま集団自決ネタから遠ざかっているのに、いつもコメントを下さって、申し訳なく思ってます。。

我々は、自分が何か病気になった場合は医者に診てもらわなければなず、医者は社会に是非必要な存在ですが、必要以上の病気をでっち上げられて、命を縮められる金儲け医療はゴメン蒙りたいです。
医者に限らず、英会話教材などで、有名人を使ったり、雑誌・新聞に自分の顔を出して、商品を売り込もうとするインチキ・イカサマ商売がゴロゴロしてます。
そもそも、国家の長たる日本政府にしても、見せかけの景気回復を演出して、消費税アップ・TPP参加・憲法改悪などを推し進めようとする対米隷従安倍内閣がイカサマ内閣です。

13歳の義勇兵とは、伊江島で捕虜になって渡嘉敷島に移送された1000人の中のひとりですね。
私は赤松隊の武器装備については、手榴弾を除いて関心薄かったのですが、曽野が、赤松隊による迫撃砲での住民攻撃の可能性を、隊は迫撃砲を所持してなかったからと言って、それを否定したという事。
これは擲弾筒が小型の迫撃砲であることを無視することによって、赤松隊を擁護したいが為にした理屈でしょう。「ある神話の背景」においては、すべてが日本軍を弁護する方向に向いています。

駄目医者

こんにちは。
有名人を使って宣伝している医者とか、雑誌に自分の顔を出して宣伝しているクリニックとかは用心です。
医療ミスで大学病院を首になったくせに、地方でクリニックを開業し、宣伝を繰返す事であぶく銭をかせぐロクデナシがいます。
また、医者は研究者なのだから、マスコミに頻繁に出て政治の話とかをしていい気になっている奴は進歩しなくなった駄目医者です。
自分が病気になったら最初は慌てるでしょうが、医者の稼ぎに貢献する事は御免です。
最小コストで最大の効果が得られる様、最適解を探し続けたいです。

「伊江島の戦中・戦後体験記録」に当時13歳で青年義勇隊として小銃の手入れや食事運搬をしていた方の証言がありました。
渡嘉敷島での出来事の中に「私たちが、アメリカ軍の海上トラックから陸に上ると、日本軍の迫撃砲やてき弾筒のたまが飛んできた。命からがら上陸した。」とあります。
ここでも迫撃砲と書かれているのですが、この少年が迫撃砲と擲弾筒を区別して証言しているのが気になりました。
この少年の兵器の識別能力がどのようなものであったか不明ですが、今後も第3戦隊が迫撃砲を持っていたかどうか追求していきます。

なかにし氏は完勝ではない

ミヤコさん、コメントをありがとうございます。

なかにし氏は自分の意思力で、既成の医療業界の犠牲になるのを阻止したと言えます。日本社会で功なり名を遂げている人で、こんな人は数少ないでしょう。

だが、なかにし氏が既存体制の圧力に完全に勝利したのかといえば、得心できない部分もあります。
「陽子線治療」という方法が、「本物のガン」に対して本当に有効なものかという疑問があります。治療費は高額です。規制の枠内で、切る事よりは、命を縮めない治療方法に過ぎない気もします。

なかにし礼氏のガンについて

 なかにし礼氏のガン治療についてはラジオで聴きました。
現在の医療について、わたしも身近な者をガンで数人送った者として考えることがあります。

 現在のガン治療には大きな不信がありますが、一般に医療的な(手術による切除等)対処がいいのだと思われている間は、まず、世の中をかえることはできない。
 仕方がない、
自分の身体と現在の医療その他について、自分自身でさぐることができなければ、なかにし氏のように行動することはできない。

 自分を頼みにすることのできる人が生き残ると思います。
自分を捨てているひとが、今とても多いと思うけど、でも考えてみると、自分を捨てないで生き続けることができるひとは、もともと、ほんとに少なかったのだろうと思います。
 なかにし礼氏は数少ない「自分を捨てない」ひとです。今までのお仕事をみて、頭が下がります。こんなひと、いません。

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://keybowokinawan.blog54.fc2.com/tb.php/301-a42b5a2c
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

«  | ホーム |  »

プロフィール

キー坊@ウチナー

Author:キー坊@ウチナー
沖縄本島中部、巨大な米軍基地を抱える町の生まれ。
齢を重ねるごとに、沖縄戦へのこだわりが強くなります。
曽野綾子・『ある神話の背景』は沖縄を究極的な軍事基地にする目的を持っています。「集団自決」は沖縄戦の集約された出来事だと思います。『ある神話の背景』は沖縄への抑圧・差別の集約文書です。

HP・「その『神話』の背景」(文献・資料集)
http://keybow.co

最新記事

最新コメント

最新トラックバック

月別アーカイブ

カテゴリ

未分類 (2)
関連著作の紹介 (73)
渡嘉敷島関連 (19)
座間味・阿嘉関連 (19)
奄美その他 (38)
曽野綾子論 (35)
基地 (55)
政局 (45)
自論 (40)
STAP問題 (17)
慶良間全般 (1)

FC2カウンター

検索フォーム

RSSリンクの表示

リンク

このブログをリンクに追加する

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード

QRコード

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。