2017-06

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曽野綾子の駄文

 阪神さんがコメント[1110]で、曽野綾子が「週刊ポスト」先週の号(震災後の最新号)で「千年に一度の災害」(『安心して暮らせる老後』という言葉はもともと詐欺なのだ)という題の駄文を載せているという情報を見て、その文を読んでみた。
 冒頭の部分を引用してみる。

「2011年3月11日午後2時46分に起きた地震が、近年落ち込んでいると言われる日本の凋落に、決定的な追い打ちをかけるか、それとも、長い間の物心両面の沈滞を打破するきっかけになるか、というと、私は後者に望みを託したいと感じている。
理由は、日本人がそれに耐えうる国民だからだ。長い間の教育(人格形成の部分では、日教組的な思考の影響を管理受けて荒廃したが)と、1945年以来続いた平和のおかげで、日本には地道な国力もついているからである。
 被災地での略奪も放火も、支援物資の横流れもなったことに対しては、諸外国が素早く反応を示して賛辞を述べている。これは世界中で、先進国でもありえないすばらしいこと出からである。…(中略)…日本人にはまだ政府が何とか最低限の水と食料、雨露をしのぐ屋根の下を与えてくれるだろうという確固とした信頼があるからではないかと思う。…」

 「私は後者に望みを託したいと感じている」と言っている事には、日本人なら誰も異議を唱えないだろう。自国の凋落が進めば、自分自身の生活も破綻しかねないから、誰もが今回の震災を克服して、よい方向に進むことを望むのは当然である。沖縄だって、米軍基地を抱えさせられて経済を国の補助金に頼っているから、国家が凋落すれば、社会は混乱に陥るのは言うまでもない。
「被災地での略奪も放火も、支援物資の横流しもない」事は、確かに素晴らしい事である。日本ならではの事だろう(おそらく沖縄も同様)。だから、私なども停電などで不自由な思いをしながらも、これまで通り安心して平静な生活を送っていられる。16年前の阪神淡路大震災の時も、民衆の暴虐行為は無かった。しかし、この日本人の特質というものは、どんな情況になっても維持できるものと断言できるだろうか?
 曽野も書いているように、「まだ政府が何とか最低限の水と食料、雨露をしのぐ屋根の下を与えてくれるだろうという確固とした信頼があるからでは」なかろうか?首都圏に直下型の大地震、或いは東京湾が震源の大地震が起こって都会のインフラが破壊され、政府の機能がマヒすれば、外国と同様に、或いは、もっと日本人らしく徹底した自己保身の暴虐行動が発生するような気がする。そして、それは震災の無い地方にも拡がって行くだろう。こう言っても私がそれを望んでいるはずは無い。自分の命も極めて危なくなるからだ。

 曽野の書く文章からは、日本だけが世界で一番のよい国だ、震災に襲われてはじめて、これまでどんなに恵まれていたか、どんなに豊かな国であったことが判っただろう、言いたげの雰囲気を感じる。文章の後の方で次のようなことを書いている。
「私は東日本大震災までの日本を、天国だと言い続けてきた。しかし、そのような日本を、格差のひどい社会だと言った政治家や学者が現にいたのもほんとうだ。…」

 御用物書きの本領発揮ではないか。自らが経験した戦時中の不自由経験、アフリカへの支援活動等を引き合いに出して、日本人は皆恵まれていたのだから、格差格差と文句を言うべきではないと言いたいのだろう。外国には一日分の食料・飲み水さえ満足得られない人々がいるから、日本人は不平不満を言うなと曽野は言いたいのだ。自殺者が3万人を越えて久しい現実を見ないのだろうか。
 自分の二つの邸宅には、震災時に供えて十分な食料、水、資材、燃料を備えていると言う。曽野一家ならシェルターさえあるだろう。

 この文章には、今なお予断を許さない原発の問題にはまったく触れてない。
 最後の文章はこうである。
「地震が近年眠りこけていた日本人の精神を揺り動かしてくれれば、多くの死者たちの霊も少しは慰められるかと思うのである。」
 いい気なものではないか。
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留利加波と1/3泛水の嘘の間

留利加波については何か裏がある気がしてならなかった。 ようやく点が線になり、面となる一つの解釈が出来た。 赤松にとって、都合の悪い真実に違いない。 まず、「ある神話の背景」の記述だが最初に留利加波は「荒波のため、船艇を上げ下ろしするのに都合が悪く、赤松は10月初旬沖縄本島の参謀に基地の変更を具申し断られた」との記述がある。その数頁後の「ある神話の背景」には、(留利加波基地は泛水に都合が悪く基地隊と基地の変更をめぐって衝突した)との記述があるが、留利加波基地の廃棄は語られていない。 

実際には留利加波基地は廃棄された。 それと、浜の傾斜がきつい留利加波では船艇の揚げには苦労するが、逆に泛水は楽になる道理である。 次に谷本版陣中日誌には次のような記述がある。
http://www.okinawa-sen.go.jp/view.php?no=B0301130   8/27~9/27 9月9日付 「・・・・ 約1ヶ月余遅れて到着した第二中隊は留利加波基地に入り・・・・戦隊長は急遽基地隊長と協議、留利加波基地を変更し渡嘉志久基地に移駐せしめたが」。 10月初旬参謀に基地変更を申し出たのでは早すぎるし、その必要はなかったような書き方である。   さらにhttp://www.okinawa-sen.go.jp/view.php?no=B0305331  殉国日記の中(46枚目)に「十一月十日部隊は三部隊に分れ第一中隊は南方の阿波連に第二中隊は留利加波に第三中隊は中央部渡嘉志久に駐在して居った」との記載がある。 基地変更は少なくとも11月11日以降であることがわかる。

ところで、以上の他、渡嘉敷にマルレを上陸させた第26戦隊追悼記15/79枚目
http://www.okinawa-sen.go.jp/view.php?no=B0305005 に第26戦隊が荒波を突いて渡嘉敷にマルレを運んだが阿波連以外に揚陸させた船艇はほとんど大破・小破し補修に難儀したとのやや詳しい記述がある。
してみると、事の真相は赤松が勾配のきつい 留利加波に改めてマルレを陸揚げし船艇が破壊されることを恐れての基地変更ではないか。 

以下赤松と鈴木の想定問答である。 赤松「勾配のきつい留利加波では船艇揚陸時にベニヤ板が破損し、出撃しても沈没する恐れがある。速やかに基地変更を求める。」 鈴木「今の時期に基地変更をするのは出撃に間に合わないおそれがある。 我々が丁寧に破損しないように好天を計ってマルレを陸揚げするので心配無用だ。泛水路が完成すれば揚陸時に船艇は破壊されない。」 結局として赤松の言い分が通る。

最後に注目されるのが、「軍事研究」(2005年3月号、一連の慶良間シリーズ自体2005/8の大江裁判の援護であるが)153頁には皆本中隊長の1963年回想として以下の引用である。
「私は軍から転進命令が来ていることは全然知らなかった。集合を命じられて二十二時頃行った。船舶団長が到着されており、戦隊長から、転進のための泛水命令を受けたが、船舶団長の命令によるものと思った。  勤務隊は各所の警戒配備についており、その上夜間の艦砲射撃が行われていたので、人員の集合に時間がかかった。特に特水勤の集合が悪く、三分の一にも足らなかった。私の中隊の全力の泛水が終わったのは0430頃かと思うが、日頃の訓練では一時間三十分なのにこの場合は五時間位かかった。」

それが事実なら赤松の独断による1/3泛水など問題にならぬ嘘。 朝鮮人軍夫210人は特水勤に属する。彼らはどこに居たのか。 マルレ出撃が成功すれば、米軍が勤務隊に報復攻撃をかけるのは当然の想定。 曽野綾子が「ある神話の背景」で語る本部即ち、西山陣地は赤松の出撃失敗後に急遽選定されたような記載はあまりにも馬鹿げている。 基地隊が渡嘉敷進出後ほどなく、出撃後の陣地として選定したに違いない。 勤務隊は船艇壕と泛水路完成後、速やかに本部壕建設に着手したかった。 しかし留利加波放棄のため、着手は大幅に遅れる。「ある神話の背景」でも22/3以後の壕堀に触れているがその場所は西山陣地以外にありうるのか。

赤松は、25日に至るも米軍の攻撃がマルレ出撃阻止を一つの目的としていることを「まさかと」楽観視し見落としたか、出撃後まだ壕堀に着手したばかりで裸の防御に近い勤務隊に借りを負っていたためか、特水勤と配下の朝鮮人軍夫を出撃に備え、旭沢本部近辺に待機させることさえ怠った。 そのことが、マルレ出撃が出来なかった最大の原因だったのだ。赤松の留利加波基地放棄論には三分の理があった。 しかし結果として勤務隊に対する負い目が遠因となり、出撃間近な時期に西山盆地の壕堀に軍夫を専念させる結果となった。恩納河原から西山陣地までの移動に土地勘のある村民さえ時間を食った。西山陣地から渡嘉志久へは、直線距離でみても恩納河原から西山陣地の距離の倍。 しかも3つの山を越えることになる。特水勤に無線で緊急配備命令を出しても夜道で土地勘のない軍夫は泛水に、間にあわなかったに違いない。 私は、ピラミッド建設試算からマルレ泛水の時間を一隻最大20分と見積もった。 1つの船艇壕に5,6隻のマルレが格納されていたという記録から準備時間も入れ、10分当たり1隻の泛水が可能だったことになろう。 2傾斜角5度で2.5トンの石を運んだ古代エジプトの例から1.2トンのマルレを下りで降ろすのは10分で可能な道理である。

赤松・谷本・皆本・曽野はしゃべりすぎた。 おかげで、赤松最大の失策が世に出ることになる。

備蓄

阪神さん、コメント有難う。
曽野のように大量に物資を溜め込んで置くことは、我々には無理ですが、最低限の備えは必要だと思います。

大規模略奪は無いけれど

キー坊さん、こんにちは。
外国のような制御不能の略奪は無いけれど、ドロボーによる被害額は既に億単位の金額になっているようです。会社の同僚の知人によると、支援物資を集積場所から無断で持ち出す人が沢山いたとの事です。局所的には様々な醜い場面があるようです。
それから東京大震災が来たら、真っ先に曽野綾子の家から略奪されそうですねw
僕は10年前に足の肉離れを起こし20日間寝たきりになった経験から、ケロッグ30箱、MREレーション24個、カロリーメイト100個、缶詰20個を常備し、少しずつ消費しながら継ぎ足しているだけです。
なお、本日、曽野が気にかけそうなニュースがありました。
中学校教科書検定で全7冊が「集団自決」を記述するそうです。
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-175479-storytopic-62.html

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キー坊@ウチナー

Author:キー坊@ウチナー
沖縄本島中部、巨大な米軍基地を抱える町の生まれ。
齢を重ねるごとに、沖縄戦へのこだわりが強くなります。
曽野綾子・『ある神話の背景』は沖縄を究極的な軍事基地にする目的を持っています。「集団自決」は沖縄戦の集約された出来事だと思います。『ある神話の背景』は沖縄への抑圧・差別の集約文書です。

HP・「その『神話』の背景」(文献・資料集)
http://keybow.co

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