2017-05

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鳩山政権は本気で辺野古移設するか

 去年の総選挙に圧勝し、長年続いた自民党政権に取って代わった小沢ー鳩山体制の民主党政権に、日本の根本的改革を期待する知識人は数多いだろう。日本という国をダメにしている「対米隷従」「官僚支配」という基礎構造を転換してくれることを、多くの日本人が期待していると思う。

 在日米軍基地の75%を沖縄に押し付けていながら、自分らには何の関係もないこととして自己の利益追求に精を出している大多数の日本(ヤマト)人のあり様がおぞましいものと言うべきであり、この情況は「対米隷従」「官僚支配」という日本国の構造を端的に象徴していて、その事は更に、「大和エゴナショナリズム」という沖縄に対する植民地主義の発現が重なって、日本(ヤマト)人の精神を歪めていると私は直感している。

 今回の鳩山首相の普天間の辺野古移設への回帰は(もし、鳩山政権が本気で「現行案」を実施しようと考えているのなら)、「対米隷従」「官僚支配」からの脱却という民主党の根本的政策理念を捨てることに他ならず、期待を持って民主党に投票した人々を裏切り、絶望感を与えることになる。そして、米軍基地地獄からの解放を願う沖縄の民衆にとっては、ヤマト人の「植民地主義」の根深さを思い知らされる事となって、尋常でない「怒り」を湧き上がらせるものになっている。

 民主党政権の誕生後、山崎行太郎氏をはじめ、少なくない数の言論人が新政権に日本国の刷新を期待する言論を行う一方、それを妨害するマスコミ・検察・御用学者などの守旧勢力を批判し、鳩山政権を擁護する論陣を張っていたのだが、今回の辺野古への移設方針には、当然のごとく失望しているのではないかと想像される。政治ブログランキング というランキングサイトは、ほとんどが新政権を誹謗中傷するブログが上位を占めているのだが、その中で4・5名ほどの論客がこれまで一貫して新政権を擁護する記事を書き続けてきた。今度の普天間移設に関する鳩山首相の「変節」にはどんな意見を述べているのかと覗いてみた。

 この中で、小泉政権下でわいせつ犯の冤罪を被せられた植草一秀氏は、もっとも強く鳩山政権支持の言論を行ってきたのだが、海兵隊の「抑止力」を評価した鳩山首相の見解を批判し、「抑止力」としては沖縄の海兵隊は駐留する根拠とはならないと言っている(5月24日)。
 辺野古移設に関しては、「グアム・テニアン訓練施設が稼働するまでの短期の暫定期間に限って、訓練施設としてキャンプシュワブ陸上部に1300メートル滑走路を設置することを検討するのである。」との提案を、政権に要請している(5月27日)
 1300メートル滑走路が「恒久的な施設」になるかどうかが問題だが、植草氏は鳩山首相の「現行案」回帰を「主権者の意思を無視するもの」として否定しているのであり、危機感を持って鳩山政府に自案を忠言している。

 「永田町異聞」という元新聞記者のkyo氏のブログでは、「沖縄県外、国外、諦めるのはまだ早い」という題の論考を載せている。
内容は、「アメリカ政府も日本政府も本気で日米合意の『現行案』を実施しようとしているのではない。もう、辺野古沿岸を埋め立ててV字型滑走路を造る計画は現実的でなくなっている。アメリカが現行案に拘る真の理由は、前政権との間で合意した『現行案』を現政権との間でも合意しなければ、グァム移転への米議会の予算が承認されないからである。」 
 つまり新政権との「日米合意」という再度の形式的な条件を整えないと、米国内での資金(全体の40%・40億ドル、日本負担は60億ドル)が下りず、2014年までのグァム移転が不可能になるからアメリカ政府はあくまで「現行案」を強要しているのだと、kyo氏は言っている。「辺野古付近」とだけ合意文書には明記しておいて、具体的工法や厳密な場所は明記しない共同文書になるだろうと言う。

 結局は、辺野古移設が再合意されても、実際には新滑走路が建設される事はなく、将来は海兵隊のほとんどがグァムやテニアンに移転されるだろうというのが、kyo氏の観測である。これは鳩山首相の方針転換への全面的な弁護であるといってよい。問題はオバマ米政権がそういう腹積りであるかどうかということであり、その事について鳩山首相とオバマが意を通じているかどうかである。それが事実だとすれば、鳩山由紀夫はとんでもなく有能な策士だということになるのだが。

 田中宇という国際政治学者は、鳩山由紀夫を「隠れ多極主義者」と見るユニークな言論人であるが、ブログに「官僚が隠す沖縄海兵隊グアム全移転 」(2009年12月10日)という記事を載せている。

 田中氏は、宜野湾市が独自に行った調査に目を向けている。 宜野湾市の伊波洋一市長が発表したところによると、海兵隊はグァムに移転する人員、8.000人は司令部が中心であるというのは事実ではなく、司令部人員は3.000名余に過ぎず、後の5.000名は実戦部隊の要員であり、既に、2006年に沖縄海兵隊の全面的移転が米軍で決定されているというのが宜野湾市の調査で明らかになっているという。外務省は「対米従属」を維持したい立場であり、海兵隊に沖縄から出て行ってもらいたくないから、この計画を隠していると言うのである。つまり、アメリカの政権内部でも、「多極主義者」=日本から米軍を引き上げたい勢力、「覇権主義者」=日本を永久に支配したい勢力とのせめぎ合いが在るという事を言っているのだろう。鳩山由紀夫は前者の一員であり、ワザと失敗を繰り返して、米軍が沖縄と日本本土に居づらくなる状況を作っているという。(続く)
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Author:キー坊@ウチナー
沖縄本島中部、巨大な米軍基地を抱える町の生まれ。
齢を重ねるごとに、沖縄戦へのこだわりが強くなります。
曽野綾子・『ある神話の背景』は沖縄を究極的な軍事基地にする目的を持っています。「集団自決」は沖縄戦の集約された出来事だと思います。『ある神話の背景』は沖縄への抑圧・差別の集約文書です。

HP・「その『神話』の背景」(文献・資料集)
http://keybow.co

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