2017-08

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鳩山首相、徳田虎雄氏と面会

 鳩山由紀夫首相が今日28日、普天間移設問題に絡み、徳田虎雄元衆院議員と会談するという報道がされている。これはもちろん、政府との移設交渉を強固に拒否している地元自治体への橋渡しを、地元に影響力ある徳田氏へ要請する為だろう。総理大臣が病床にあるという徳田氏にあえて面会するのは、徳之島への普天間移設を政府が本気で進めたいと考えているからに違いない。つまり、首相の「腹案」というのは徳之島移設案だったという事である。

 4月18日の「徳之島への普天間基地移設断固反対島民集会」を主導した自民党衆院議員・徳田毅氏は虎男氏の選挙地盤を継いだ息子であるが、彼は沖縄タイムスへのインタビューに答えて「普天間受け入れない」・「徳之島でなく現行案で」と、強硬な受け入れ拒否の姿勢・辺野古への移設実行を主張している。跡継ぎの息子がこれほど頑なな姿勢で拒否しているのに、病気中の親に首相が協力要請の面会に行くというのは、よほど追い詰められているからだろうか?
 沖縄に徳州会系病院をいくつも作って深く沖縄に関わっている徳田虎雄氏であるが、息子や故郷を「裏切る」ような行為は取れないだろう。鳩山首相の協力要請は拒否される可能性のほうが強いとしか思えない。
 鳩山首相は「腹案」を晒した事になるのだろうか?だとすれば、どんでん返しがない限り、「県外」移設という首相の固い約束は実現できない情況に成ってしまう。

 沖縄の新聞・知識人の論調は、徳之島は琉球圏内だとして、同胞たる地域に移設する事は「琉球圏」に対する差別施策だとして糾弾する声がほとんどである。だが私は、これは奄美という地域を十分に知らないというか、日常的な無関心さが為せる大甘な思いやりだと思う。奄美地方の人々は沖縄に対してそれほどの同胞意識は持ってないと思う。佐野眞一「沖縄 誰にも書かれたくなかった戦後史」の中の一節「空白の琉球弧」で書かれた奄美人の沖縄への反感・侮蔑感を読んでみても、、戦中・戦後に米軍によって酷い被害を被った沖縄への、奄美の人間の同情心など見い出す事はできない。

 戦争中は沖縄が「捨て石」になったおかげで奄美は重大な戦災を免れ、戦後、自分達は沖縄を置いてけぼりにして鹿児島県に復帰したくせに、沖縄に居残った同胞に対して、沖縄人が「酷い差別」を行ったなどと、濡れ衣に近い沖縄誹謗を行ってきた。そんな事をそのまま書いた佐野眞一に、誇張された話を吹き込んだのは惠忠久・奥茂治という背中に日の丸背負った二人の在沖奄美人である。

 沖縄の人間は、奄美に対して単純な同胞意識を持つべきではない。相手の事をよく知りもしないのに、昔奄美は琉球だったから仲間だなどという安易は思いやりを示す態度は、沖縄に親和感を持っている奄美の人達にさえ違和感を与えると思うし、沖縄に親近感など持たない部分の人たちには見くびられることになる。4月18日の「島民集会」は、沖縄から絶対米軍基地を我が島に移設させないという意味の強い集会だったのだ。相手はこちらに冷淡なのに、こちらは相手のそのような心情をしらず、身の程知らずの思いやりを示す事は、道化者のやる事ではないか?
 65年も米軍基地を押し付けられ、軍用地料や行政補助金・特別措置という「麻薬」でスポイルされ続けているのは沖縄なのである。米軍基地が全く存在しない奄美は沖縄よりはるかに恵まれた情況にあるのである。奄美の徳之島は「県内」でも「圏内」でもなく、鹿児島県大島郡という立派な県外・圏外であるというしかない。

 沖縄県外の大和のどの地方でもなく、琉球弧の徳之島に鳩山政府が焦点を絞ったという事は、確かに「純正」な日本の地方ではない地域への差別のなせる業であろう。しかし、「大和エゴナショナリズム」という大和人の植民地主義が存在する限り、鳩山政権もそれに抗えず、自らの政権の存続を図りながら「県外移設」を実行する為には、奄美の徳之島に的を絞らざるを得ないのだろう。それ以外の大和の圏内に移設を図ると、おそらくマスコミの攻撃が益々激化してしまい、民主党は政権喪失の危機に立つと思われる。

 言ってみれば、徳之島案は苦肉の策であるが、我々沖縄人は奄美に対して無用の同情心を持ってはならない。徳之島移設案は実現可能性の極めて低いものでしかないが、一縷でも望みが在るのであれば、沖縄の郷土の幸福を願って、沖縄の人間はその実現に淡々とした期待感は持つべきだと私は思う。
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コメント

血は近いが

奄美群島さん、2年も前の記事に、コメントをどうも。

奄美群島の人たちは、南から順に、沖縄に血が近いということを感じてはいるでしょうね。でも、それが同朋意識と言えるものなのでしょうか。

あの徳之島の普天間移転反対運動は凄まじかったですね。それが無くなって、鳩山が退陣した後の今、奄美諸島の人々の沖縄に対する関心など全くなくなってしまったかのようです。

奄美人の沖縄に対する冷淡な態度が益々感じられます。

同胞意識もってますよ

現実を知らないのは曽野さんのほうないでしょうか。同胞意識は、南から順に結構強くもっていると思いますよ。与論、エラブ、徳之島、奄美大島の順に。確かに大島あたりになるとその割合がへるかもしれないけど。同じ系列の言葉、音楽で育ち、誰に何を教えられなくとも兄弟親戚位の位置に沖縄を見ている。私は、少なくとも沖縄をけなされると私は自分のことのように腹が立ちます。佐野氏の本は面白かった。でもいろいろ大げさだ。沖縄の周辺諸島への意識は東京の人が千葉埼玉を見るような程度の感覚だ。あの本は、つくづく温帯で育った人の書いたものだとつくづく思う。亜熱帯で育った人間の骨の髄にまでしみこんでいる、陽の部分が分からない。おそらくは著者の投影なのか、基地、対米感情、選挙、芸能界、琉球4天皇なども、やたらシリアスでエキサイティングで面白くドラマのようで実際の沖縄とトーンが違うように感じる。

同胞意識にもどりますが、相当持っていると思いますよ。

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Author:キー坊@ウチナー
沖縄本島中部、巨大な米軍基地を抱える町の生まれ。
齢を重ねるごとに、沖縄戦へのこだわりが強くなります。
曽野綾子・『ある神話の背景』は沖縄を究極的な軍事基地にする目的を持っています。「集団自決」は沖縄戦の集約された出来事だと思います。『ある神話の背景』は沖縄への抑圧・差別の集約文書です。

HP・「その『神話』の背景」(文献・資料集)
http://keybow.co

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