2017-10

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沖縄人の気性

 昨年末に阿佐ヶ谷のロフトであった「沖縄の基地に関するシンポジウム」(出演者は岡留安則・奥野修司・保坂のぶと・石山永一郎)に行ってみた時、司会の岡留安則が「かつて米軍基地があったフィリピンでは、フィリピン人が米兵を刺殺する事件がよくあったそうだが、沖縄ではそんな事全く考えられない。沖縄人は大人し過ぎる。沖縄の人間もそんな事件を起こしてくれれば良いんだけどね。」と、冗談半分という感じで言っていた。
 岡留は「噂の真相」で稼いだ金で那覇新都心にマンションを取得して、悠々自適の生活に入ったらしい。ヤマトゥンチュの立場としては、はなはだ無責任な言葉と言うしかないが、言ってる事は頷けるところが無きにしもあらずである。  戦後沖縄では、米兵が沖縄人を殺したり、婦女暴行をしたりする凶悪犯罪を数え切れないほど起しているが、逆に沖縄人が米兵を殺したり、米軍人の子女を暴行したりする事は全くと言って良いほど無い(と思う)。私が高校生の時、一度だけ沖縄の不良グループが米人少女を暴行して捕まったという新聞記事を見た事あって、高校生の間でも話題にして拍手する者が多かった。しかし、この不良グループは沖縄女性に対しても、婦女暴行を繰り返していたから素直に喜ぶ気持ちには成れなかった。

 ともかく、米兵にとって沖縄という土地はとても居心地の良い所である事には違いない。米軍が沖縄から出て行きたがらない理由は、最高司令官を含む一万二千人という米軍人の命と引き換えに勝ち取った領土であるという「占領者意識」が有る事ももちろんであるが、沖縄人の従順さ、柔しさ、意気地の無さに安心感を持っているからだろう。別の言い方で言えば、沖縄人を見下しているということである。

 フィリピンからはさっさと撤退していった理由は、色々なものがあるだろうが、米兵にとって身の危険を感じさせる土地であったという事も大きなものであっただろう。その点、沖縄でいくら反米の機運が高まっている時期でも、米兵が夜道を歩くのに神経質に成ると言う事はないと思う。むしろ、米兵が通りそうな道を歩くのに常に神経を使うのは沖縄人のほうである。一時期沖縄の暴力団同士の残忍な殺し合いが注目を浴びたが、暴力団は米兵を襲う事しない。何の得にもならず、夜の街の御得意さまでもあるからだ。アウトローの世界では血も涙もない人種が出現するが、一般の人間は羊のように大人しいと目されるのが沖縄社会の定番なのである。それ程に、沖縄は「治安」が良いという事である。

 曽野綾子はs30年代半ばに初めて沖縄に行った時、この沖縄人の気性を見、その独特の直感で持ってこいつらなら楽に叩けると踏んだのであろう。既に知名人であった仲宗根政善、大田昌秀などの戦時経験者に協力を得ることに成功して、沖縄への乗り込み・策謀を展開したのであるが、曽野の活動が成果を挙げたのちも、これらの沖縄知名人の間からは、何の批判の言も発せられなかった。わずかに岡本恵徳、星雅彦ら30代40代評論家たちが批判らしきものを書いたのである。仲程昌徳は曽野綾子を絶賛していた。曽野にとっては何とも戦いやすい敵陣営だった事だろう。

 首都圏での生活が長くなった沖縄人の自分であるが、沖縄に帰省する事があると、何で沖縄の人間はこんなに柔しいんだと泣けてくる気持ちに成る。もちろん、あくどい人間も数多く居て、全てがそうであるとは思わないが、全体の雰囲気がそうなのである。人気新作民謡の題名である「イチャリバチョウデー(逢えば兄弟)」、この言葉が沖縄人の気性を象徴している。とにかく気性が柔なのである。これは自分自身にも感じている事であるが、出逢った人に対して何とか不快な気分をもたれないようにしようという心理が起こる。これは米兵に対してもそうなってしまう。
 
 米国政府筋は、移設に地元の合意が不可欠であると言い、住民が反対する地域には普天間基地が移転する事はない、と言ってる。住民が賛成する土地は日本国内には無いのであるから、このまま宜野湾に居座り続けてもよい、という意思表示であると言って良い。この事は、米軍の「県外移設」を約束した民主党政権を崩壊に追い込む為のアメリカの戦術でもあろう。アメリカ海兵隊にとっては、非常に居心地のよい沖縄島からは何としても離れたくない意志が感じられる。それを邪魔する鳩山政権を追い落とす事にもなるし、沖縄への居座りを譲らない事は一石二鳥も三鳥もある事であろう。
 私は、鳩山・小沢体制の民主党政権に一欠けらの「期待感」を捨て切れないのであるが、情況は見通しの暗い事を思わされる推移に成っている。
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コメント

てぃさーじさん。コメント有難うございます。

徳之島移転案についてのわたしの考え方は、最新エントリーで書いたとおりです。
偽沖縄人たちは、かえって徳之島移転案を喜ばないと思います。なぜなら、彼らは「沖縄県」に米軍基地を押し付けよう、「沖縄」だけを軍事植民地の島として固定化しようと策謀しているからです。

地元の人間でも、自分が直接被害を受けない限り、米軍基地問題を他人事として受止めがちです。実際に私たちは、学校でも本質的な事を教えられてきませんでした。ただ、米軍や米兵の悪口を先生から聞かされたように思います。だから、芯から米軍基地に対する反対姿勢が養われず、そんな事より米軍在るおかげの経済が大切、という考え方が充満したのだと思えます。

南国りんごさん。又コメントを有難うございます。
「テロ」は沖縄の人間には出来ないことと思いますね。日米の権力がギリギリのところで餌を与えてきています。つまりアメとムチですね。

なんとか、大和人の良心的な部分と共闘していくしかないと思います。鳩山政権はその部分に当たると私は期待しています。しかし、新政権は、元の権力形態に戻そうとする攻撃に晒されていると思うのです。
5月までは、長い目で見て行きたいです。

米軍人や軍属米人と接するうちなーんちゅの心に直接的な怒りや憎しみの感情は殆ど無い。
(もちろん実際に被害を受けた人は別)
50~70年代に多発した米軍人の暴力事件は、血気盛んな若年戦闘要員が無秩序に街を闊歩していたから当然に起こりうることであった。(水商売ではない一般女性は世間体を恐れて名乗り出ないことが多かった、実際の被害者数はその何倍とも言われているが)
旧コザ市出身の老年女性から聞いた話では米人より米軍属フィリピン兵の方がずっと恐れられていたとのこと。調べたら実際に多くの被害があったようです。彼等は「日本に行ったら日本人を必ず一人は殺してこい」と送り出されたそうです。フィリピンが太平洋戦争で受けた被害を考えたら、あの当時は憎しみや怒りがそのままに残っていたのも当然のことだったかもしれない。
フィリピン人からは憎き日本軍として見なされ、米からは統治者目線で差別、時には憐れみの対象であり、日本本土からは捨て石扱いされ・・・しかし大半の沖縄人は今「生」あるを喜ぶことに目を向け負の実情や感情から目を背けてきた、ある意味生き延びる為に「思考停止」してきたとも言える。
私はキー坊さんより年上(たぶん)だが、地元の反戦集会のようなものには一度も参加したことが無い。血縁親族に基地従業員はいないし、軍用地地主でもない、基地被害の無い南部に住んでいることもあり、殆ど無関心でやってきた、普天間基地問題が起こるまでは。
アメリカ、日本、中国と、大国相手に島んちゅがよくぞ耐え抜いてきた、と人ごとのように思う自分がいる。帝国ナショナリズムの影を背負ったネット工作員がいる。沖縄のイメージを傷つけるべくあの手この手のプロパガンダ戦略、時には政府公認ではないかと思える節もあり。
キー坊さんの提唱する嘉手納基地統合案も最善なる妥協という点では有りだと思いますが、「きっこのブログ」を読むと移転を急がせる政治家その周辺には案の定巨大な利権が絡んでいて、じっくり移転を議論しようとする政治家こそ沖縄(というか日本)の将来を考えているという図式が見えてきます。
徳之島移転案はどこぞの偽沖縄人が一番喜びそうな考えで、危険因子除去という意味では沖縄にとって殆ど意味が無い。話が飛ぶようですが、米軍が去っても将来自衛隊がそれにすり替わるようなことだけは絶対にあってほしくない。
とりとめも無く書いてしまったが、基地問題に関してまだ勉強中で情報不足な点はお許し頂きたい。

キー坊さん、普天間固定化がオチだと思います。
ウチナーンチュは穏和すぎ。
韓国の場合はローソクを持って皆が一丸となって抗議しますけど、結局、我々は大和民族からすれば異民族だし韓国のようにはいかないんですよね。

他国なら大規模暴動が起こってるはずですよ。

穏和な民族性をときには捨てて大規模暴動を起こすなりして、国際ニュースとして晒すのも1つの手段ではありますよね。

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キー坊@ウチナー

Author:キー坊@ウチナー
沖縄本島中部、巨大な米軍基地を抱える町の生まれ。
齢を重ねるごとに、沖縄戦へのこだわりが強くなります。
曽野綾子・『ある神話の背景』は沖縄を究極的な軍事基地にする目的を持っています。「集団自決」は沖縄戦の集約された出来事だと思います。『ある神話の背景』は沖縄への抑圧・差別の集約文書です。

HP・「その『神話』の背景」(文献・資料集)
http://keybow.co

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