2017-08

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長崎県知事選結果を見て

 長崎県知事選で民主党が担いだ候補が、自民党が推薦した前副知事の候補に大差負けした事について、鳩山首相と小沢幹事長が「政治とカネの問題の影響を受けた」、「『政治とカネ』の問題が敗因の一つ」とそれぞれ語ったと言う。
 それはその通りだろう。テレビなどであれほど大袈裟に両氏のカネの問題が報道され、両氏を追い詰めて、鳩山内閣の支持率を下げることに成功したのである。長崎県の選挙民の意識にも影響を与えたことは間違いのないことである。だが、そんなイメージだけであれほどの大差がついたとは私は思わない。

 半年前の衆院選では、長崎県は選挙区全部の当選を反自民・民主推薦候補者が占めるという、長崎の選挙史上前代未聞の結果になった。だから、今回の知事選も民主推薦の若い候補者が、自民党系の元副知事に勝つだろうという楽観があった。だが、結果は惨敗となって、この地方選挙の結果は参院選へ向けて、民主党陣営だけでなく他の与党にとってもショックなものとなった。
 だが私は、長崎県の場合、鳩山・小沢両氏の資金スキャンダルが無かったとしても、知事選では、民主推薦の元農水官僚の若い候補者が、自民推薦の副知事を破って当選する可能性は小さかったと見ている。私は数十年前、長崎市に数年在住した経験があるのだが、長崎市の人々は、他の九州地域に比べて保守的で性質穏やかで、物事を急速に変革する事を嫌う気質を持っているように思えた。

 私が移住した時は3期続いていた自民党系の知事がその職に在り、次の選挙もその現職知事が無投票で四選されるものと予測されていた。だが、現職の自民党参院議員であった有力政治家が参議院を辞職して、無所属で立候補した。言わば身内同士の一騎打ちとなって、その元参議院議員が現職を破り新知事になったのを、長崎に移住したばかりの私は見た。自民党内の権力闘争というべきもので、選挙というものは保守・革新の一騎打ちになるのが普通だと、沖縄で思っていた自分は、長崎はなんで面白くない土地柄なのだという感じを持った。その後、現在に至るまで40年間、長崎県は自民党系の保守候補者が、知事の座を引き継いできているのである。

 今回当選した中村法道氏は長崎県生まれ59歳、地元の国立大学を卒業後、長崎県に入庁し、以後37年間ずっと県のエリートコースを進み、前県知事の金子原二郎氏の後継として自公から推されて立候補した。
 片や、橋本剛氏は長崎県生まれの40歳、、早稲田大学を卒業して、農水省入省後、アメリカ留学等を経験して、立候補寸前まで「省改革推進室長」の職にあったとある。

一方は地元で長年行政に携わってきて副知事の職に在る。一方は高卒後長崎を離れて22年、国家公務員の職に在った人物が突然、知事候補者として姿を現したという感じではなかろうか。地元での知名度は問題にならないくらいの差があるだろう。私は今は、長崎の事情を良く知らないのだが、この二人の人物の経歴を見比べた場合、長崎の選挙民がどっちに多く投票するかは明らかだと思うのである。

 昨夏衆院選の衆院選では、久間章生氏の「原爆投下はしょうがない」発言が大きく影響したのだと思う。また、長崎の選挙民と言えども「政権交代」の風に乗せられた事があったのだろう。
 だが、やはり、選挙民の「国政」に対する感覚と、「地方行政」に対する感覚は違うモノであったという事ではないか。地方行政のほうがより切実感を持って投票するという事だろう。地元民にはあまり浸透度の低い候補者を持ってきたという点で、小沢氏の人選の誤りであったと言って良いだろう。だが、これでもって小沢神話が崩壊したと捉えるのは適当でないと思う。

 この長崎県知事選の結果を見て、早速マスコミは大々的に小沢選挙戦略の失墜を喧伝している。前原・枝野の反小沢人材も、大っぴらに小沢氏の辞任を勧める発言をしている。
 長崎県知事選の大差負けは、鳩山・小沢体制の参院選に向けての最初のつまずきであるといえるが、それは「長崎特有」の事情によるものだという認識をしなければならない。小沢・鳩山「資金疑惑」の不信感が全国に及んでいる情況だと悲観視するには至らないと思う。

 私のような長崎とはそれ程関係のない人間が、長崎県知事選の結果を論評する事は無意味な事だ言うべきであるが、鳩山政権を別の面から追い詰めている「普天間基地移設決定」の混迷があり、長崎の選挙結果の過大視が、その事にも影響を与えかねないと思うからである。
 沖縄も衆院選では、反自公の候補者が全部の選挙区で当選した。この事で革新陣営が、これからの重要選挙でも勝てるものと、楽観することは危険である。名護の市長選も楽勝ムードであったが、結果は辛うじての僅差がちであった。今夏の参院選も実際はどうなるか判らない情勢だろう。自民推薦の現職が勝つとなると「民意」が変化したとされて、また「普天間」が振り出しに戻ることも考えられる。

 私は「鳩山・小沢」体制の政権でなければ、「普天間返還」を適切な方向に向かわせる事はできないと思っている。参院選で、その体制が崩壊することは避けたいと思うのである。また、鳩山首相が退陣し小沢氏が辞任して、参院選に勝って民主党が政権維持しても、別内閣では「普天間」は望ましい方向には向かわないという気がしている。沖縄の情況と関連付けて考えても、長崎県知事選の結果を過大に悲観視することは禁物だと思う。
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Author:キー坊@ウチナー
沖縄本島中部、巨大な米軍基地を抱える町の生まれ。
齢を重ねるごとに、沖縄戦へのこだわりが強くなります。
曽野綾子・『ある神話の背景』は沖縄を究極的な軍事基地にする目的を持っています。「集団自決」は沖縄戦の集約された出来事だと思います。『ある神話の背景』は沖縄への抑圧・差別の集約文書です。

HP・「その『神話』の背景」(文献・資料集)
http://keybow.co

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