2017-04

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嘉手納(町)の実情

鳩山政府は平野官房長官が3日に渡り沖縄を視察したりして、もはや不可能となった感のある辺野古の代替地探しにやっきになっている。有力与党政治家が沖縄県外の候補地を視察したという報道は無いから、鳩山政権としても沖縄県内に絞って移設を検討せざるを得ないのが、政権維持の為のやむを得ざる状況となっているのだろう。

苦々しい事だが、現時点では、移設地は沖縄県内にしか決められない事が避けがたい状況としてある事を、沖縄の人間は了解しなければ成らないと思う。もし、鳩山政府が沖縄以外の本土に候補地を検討し始めるとしたら、夏の参院選では民主党、その他の与党は議席を大きく減らして、自民党に盛り返される恐れがある。そして、検察とマスコミの政治資金疑惑追及がきびしくなって、内閣辞職、衆議院解散に追い込まれるかも知れない。そうなると一気に政権交代の芽も出て来かねない。
私がこういう事を書くのは、鳩山政権に対して捨てがたい期待を持っているからである。民主党政権も第三の「琉球処分」を目論んでいるのだという観測をする向きもあるが、私は鳩山民主党は本気で沖縄から米軍基地を減らして、対米従属からの脱却を指行しているのではないかと、淡い期待感を持っている。沖縄を処分する形での日本国再生は、かえって日本をダメにしてしまうとの洞察眼を民主党幹部は持っているのではないかと期待感である。
しかし今、沖縄県外の本土の土地に普天間基地を移転しようと計れば、大和ナショナリズムの不興を買う恐れがある。総選挙に破れては、自民党政権復活、或いは別の対米従属政権が誕生し、元の木阿弥になってしまう。以前にも書いたように、既にある米軍基地内で、重大な新建設を伴わない県内移設をギリギリの線として、県内移設を認めるべきではないか。その基準では「伊江島」は可で、「下地島」は不可である。

だが今、一番負担の少ない形での県内移転を考えるとすれば、「嘉手納への統合」だと思う。
嘉手納出身の私がそんな事を言っていると知れたら、故郷の者達に悪罵されかねない。だが嘉手納の人間にはそんな資格はないと思う。嘉手納町は国の防衛予算から200億円以上の補助金を引き出して、町の中心地の再開発を行い、那覇に在った防衛省の出先機関の「沖縄防衛局」をその再開発地のビルに誘致するという「米軍基地大歓迎」町政をやったのである。「沖縄防衛局」といえば、沖縄の米軍基地の維持管理の元締め機関であると同時に、沖縄に米軍基地を押し付ける為の、アメとムチの施策に血道を上げているお役所である。

95年の海兵隊員による「少女暴行事件」が起こった後、沖縄全体に反基地運動が高まった頃、「島田懇談会」なるものが発足した。米軍基地所在市町村に対して、米軍基地のある故に経済的自立のし難さを補助する為に、総額1000億円の資金を提供して各プロジェクトを立ち上げ、その地を活性化しようというものである。だが、政府の本当の目論みは米軍基地を抱える自治体に金を与えて、不平不満を封じ込めよとしたアメの政策に他ならない。嘉手納にはコールセンターやマルチメディアセンターも含めて250億円の金がもたらされた。
嘉手納ロータリーの全建物を撤去した後に建てたその中の1ビル全体に、「沖縄防衛局」が丸ごと入所したのである。おかげで町の中心地は小奇麗になり、周辺地域の公園は整備され、福祉施設、スポーツ施設も充実しているようである。だが、これは「お金を呉れれば米軍基地を永久に受け入れます」という暗黙の了解の下の活性化策であった。

この話を嘉手納町に精力的に持ちかけたのは、政府補佐官であった元外交官の岡本行夫である。それを受け入れたのは当然、町長のMである。Mは、地元では金銭欲の強い人間として知る人ぞ知るである。「魚心に水心」であっただろう。Mは5期連続町長当選を果たしており、後の2回は無投票である。73歳の高齢ながら次期の町政担当にも意欲を見せていて、これも無投票になる公算、嘉手納では押しも押されぬ実力者である。再開発地にはMは二つの家作を持っていて、その立退き料は相当なものに成ったであろう。その他、町長になってからの米軍基地存在と、その地位故に吸った甘い汁はかなりの量になるだろう。このような行政を行う町長を連続して選ぶ嘉手納の町民もまた、金銭欲に支配された民だと言うしかない。

嘉手納飛行場の土地は、戦前は隣の北谷町の一部で、沖縄では比較的肥沃な農業地帯であった。戦時中のS19年、飛行場建設の為に日本軍によって接収されて、今の飛行場の原型が造られた。造られたものの戦闘にはほとんど使われる事なく、20.4.1に上陸した米軍にそのまま使われた。沖縄戦が終っても米軍は飛行場を解放する事は無く、素早く周辺の土地をも囲い込んで大規模な軍用飛行場とした。今の北谷町の地域との間に、行政的に大きな空白地帯が出現する事に成ったわけで、嘉手納は北谷村から分村されて単独行政地区となった。北側にある山岳地帯には、北隣の読谷村に跨る「嘉手納弾薬庫地帯」も造られたので、嘉手納町は現在の比率で、町面積の87%が米軍基地で占められるという異常な状況に成ったのである。

沖縄の軍用地は民有地がほとんどだから、当然嘉手納村には、多数の軍用地の地代を貰う村民が居ることに成った。それでも日本復帰までは、軍用地代はそれ程高いものではなく、特別優良な資産だとは見なされなかった。沖縄の日本復帰と同時に、佐藤政権だった日本政府は軍用地代を一気に5~6倍に引き上げた。もちろん米軍基地を沖縄に押し付けておく為の「アメ」の政策である。
先祖から多くの田畑を受け継いだ者はそれが軍用地に変わっていたので一気に資産家になったが、そういう者がたくさん出現したので、嘉手納はなんともおかしい雰囲気になってしまった。年間何千万円という不労所得が入ってくる者も少なくなく、突然のお大臣気分になるらしく態度がでかくなったものが多かった。額に汗して働く事がつまらなくなるような雰囲気が地域全体を襲った感があった。

嘉手納という土地柄は元々淡白な性格の持ち主が多いのだが、それだけに安易な儲け話に乗るものが多く、バブルの時代には土地ころがしに走って失敗し首を吊る者も出た。親が死んで後の兄弟同士の出し抜き会い、分け前を巡るバトル物語は無数に転がっている。私も計らずも、そんな争いに巻き込まれて少しばかりの悲哀を舐めさせられている。このような状況下では、嘉手納の人間は自分の郷土に芯から愛着を持つことができなくなると思う。にも拘らず、地元に住んでいる者は自らの退廃振りを自覚しないのである。

前にも言った事だが、米軍基地存在の最も恐ろしい影響は、米兵の犯罪でもなく米軍機の事故でもなく、このような人心の汚染であるという事を私は強調したい。外部の人間には見えにくい人心の汚染の状況を新聞等も報道する事はほとんど無い。暴行事件、飛行機事故などの起きた時には、新聞は大々的に報道し県民も怒りの念を持つが、深く静かに人の精神を冒していく米軍基地の影響は報道が難しく、人も認識し難い面があるのだろう。
長くなったので次回に続く。
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コメント

故郷の堕落

3どの、アナタは何処の人間ですか?

「選挙権を持たない赤ちゃんや子ども達」なら、普天間にも何処にもいる。かつて、私も赤ん坊や子供だった頃、あの殺人的な飛行機の爆音に怯えて、一日中母親の背中にしがみ付いていた記憶がある。夜の街を徘徊する米兵への恐怖は昔も今も同じだろう。
 アナタが嘉手納町民への同情を持つなら、国から金を貰って安穏としているその町民を何故批判しない?防衛局に取り入り米軍基地を容認して、私腹を肥やしている町の幹部を何故糾弾しないのだ?

自分の故郷であっても、その土地を食い物して堕落していく町の人間達を、私は許しがたいのである。

キー坊さん。あなたの心も荒んでいませんか。嘉手納には選挙権を持たない赤ちゃんや子ども達もたくさんいるのですよ。そして、毎日うるさくて、危険な思いをしています。これ以上ひどい目にあえというのですか。あなたの発言は心ないヤマトンチュウと同じです。遠くから、故郷をさげすむ態度は卑怯です。

伊江島飛行場

阪神さん、有難うございます。
私は伊江島に行った事ありませんでした。思ったより荒れていますね。これでは重大な建設を伴います。
この状態でも返還されて無い事は、返還を望まない勢力が強いのかもしれません。とても心苦しい事ですが、沖縄全体の為にしばらくの間我慢して欲しいと伊江島の人には言いたいですね。

でも、私は嘉手納に移転してもらいたいです。

伊江島補助飛行場

どうぞ

阪神さん

お願いがあるのですが、あの工事中のロータリーの写真を次のエントリー使わせていただけないでしょうか?

Re:嘉手納ロータリー

阪神さん。
懐かしい写真をどうも。正面に見える建物の列が昔からの栄えていた商店街なのです。(ヤスモリなど)
今はそこはシャッター通りとなって、再開発の区域からも外されてしまい立退き料貰えず、持ち主らは悔しがっているそうです。
僕が悲哀を味わっているという意味は、争いに巻き込まれた上に、金ももらえないという事もあるのですよ。(笑)今1坪年間4千円程度の地料になるから、千坪有れば4百万もらえるわけで、売るとすればその30倍に成ります。地料は毎年3%くらいは値上がりしていると思います。これも米軍基地を沖縄押し付ける為の「アメ」です。
私も軍用地を少しでも持っていれば契約拒否地主になったでしょうね。
ともかく、嘉手納は精神的にはゴーストタウンの状況にあると思いますね。

今、普天間に気を奪われていて、また私生活でも余裕ない情況にあるので、渡嘉敷などの記事を書く余裕も無い情況です。落ち着いたらまた本来のテーマにもどるつもりです。

嘉手納ロータリー

キー坊さん、こんばんは。
嘉手納ロータリーに防衛局が入っていたとは知りませんでした。3年前にそこを通りかかり、工事している所を写真にとってありました。
http://www4.himitsukichi.info/panther_pc_viwer.php?category=scenery&bname=1233844511&fname=1263475233&extnt=.jpg

沖縄では「軍用地売ります」との看板を見かけます。僕はなんだろうと思い調べたことがあります。軍用地は投資先としてそれなりに旨みがあるとわかりました。年率3%弱なのでソフトバンクの社債を買うのと同じくらいです。1億円の余裕資金がある人なら買いたくなるかもしれませんね。仮に僕がお金を持っていたら絶対に買いませんが。
お金を巡って悲哀を舐めるのはつらいですよね。僕の場合はお金がなくなって地獄を見る状況になってます。これまたつらいです・・・
話がずれてしまいましたが、この軍用地の地代の件ではろーま人のような醜い連中が、これでもかとこき下ろす材料になってますね。地代を1%未満に下げたらいいのにと僕は思います。そうすれば状況が変わるような気がするのです。

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キー坊@ウチナー

Author:キー坊@ウチナー
沖縄本島中部、巨大な米軍基地を抱える町の生まれ。
齢を重ねるごとに、沖縄戦へのこだわりが強くなります。
曽野綾子・『ある神話の背景』は沖縄を究極的な軍事基地にする目的を持っています。「集団自決」は沖縄戦の集約された出来事だと思います。『ある神話の背景』は沖縄への抑圧・差別の集約文書です。

HP・「その『神話』の背景」(文献・資料集)
http://keybow.co

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