2017-10

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呑まざるを得ない現実

 小沢一郎幹事長が普天間基地の移転先に関して、「辺野古のきれいな海を汚していいのか」と、日米合意案をに否定する見解を述べたが、先月29日に新たな移転候補地として「下地空港」を出したという。それより前、15日には「使っていないところで使える所があるのではないか」と、伊江、下地両島の検討が必要との認識を示していたという。
 小沢氏が辺野古移設否定を発言したというからには、民主党幹部の間では、普天間の辺野古移設回避は合意事項とされていると思われる。
 代案として、現在利用価値の低くなっている飛行場を検討するとすれば、それは米軍基地の集中する沖縄県内ではなく、本土にも無数にある遊休飛行場を検討するのが筋である。だが、それは大和エゴナショナリズムの許容するものではなく、民主政権が本気でその検討に入るとすれば、大和民衆の怒りを買って今夏の参院選では敗北しかねない。いや、そこに留まらず、次の衆院選では惨敗して、自公に政権を取り返される恐れもあると思う。だから、民主党としては背に腹は替えられないという所で、「辺野古」は避けても公約を破って沖縄県内へ押し込めるいう絶対的必要性があるのではなかろうか。

 これまで私が述べてきたように、この現実の厚い壁を考えれば、沖縄人の力ではそれに逆らう事は不可能と思わざるを得ない。苦々しい事だが、普天間解放という大きな果実を得るためには、ギリギリの線での理不尽さを沖縄人は受け入れなければ成らない。沖縄県外移転という有るべき主張を貫き通すとすれば、後50年は現状のままという予測を振り払う事はできないだろう。
 奥野修司や大久保潤が本に書いているように、沖縄社会の現状は、彼らが『幻想』という語を使ったように、米軍基地の存在から垂れ流される「毒」によって、どうしようもなく汚染され続けているのである。それは海や山の汚れのようには眼に見えないから、外部からは分るものでははない。毒されている沖縄人自身は麻痺してしまってそれを自覚できない。それどころか、大和人から「イヤシだイヤシだ」褒めごろされると、単純に喜んでしまって、ほとんど危機感を持たない。故に、普天間のような巨大で重要性のある米軍基地を早く解放させて、沖縄人自身の目を覚まさせる必要がある。

 ギリギリの線で、普天間基地の県内移転を呑まざるを得ないと思う。私が考えるギリギリの線とは、「既に沖縄に在る米軍基地を移転先とする」というものである。だから、私は自分の出身地である「嘉手納」を第一の移転候補地としたのだ。
 反対に、今まで米軍基地でなかった土地を新たに米軍基地として提供する事は、普天間が解放されても沖縄人自らの意志(許容)で新基地を造らせたという点で、軍事植民地状況を受容した事を意味する。それは大きな後退にしかなららいから拒否すべきである。下地空港は確かに遊休空港であり、かなり以前に土建行政の賜物として造られたものであるが、米軍基地として造られたものではなく、米軍基地として使われた事もない。下地飛行場は普天間の移設先として検討の対象にしてはならないものだ。
 これに対して、既に海兵隊の飛行場として長年使われてきた伊江島補助飛行場は、検討の対象にしてもやむを得ないだろう。既に滑走路が在るのであり、改修するのに重大な変更を伴わない事で、受容しても良いと思うのである。もちろん、地元島民を説得をする必要があることは言うまでもない事だが。

 日米同盟故に、日本国内に置かれている米軍基地は、日本本土のほうがより大きな利益を得ているという点で、本土も等しくその負担を負うべきである事は論を待たない。だが、日本の民主主義は多数決であり、多数派の利益を守るために、少数派にその不利益を押し付ける事が許される国家形態なのである。その理不尽さは民主党政権も良く知っているはずである。だが、大衆のエゴナショナリズムには逆らえない事を為政者は知っている。「正義」を通そうとすれば、自分らが政権の座を追われてしまうのだ。だから、現政権も沖縄内に押し込めざるを得ないのである。沖縄人が政権の方針を糾弾して県内移設を断固拒否したら、おそらく普天間はそのままだろう。
 「既に沖縄に在る米軍基地を移転先とする」という原則さえ維持すれば、普天間基地県内移転を受け入れる必要性があると思う。下地空港には移転させてはならないが、「小さい損をして大きな得をする」と思って、苦汁を飲んで「伊江島」或いは「嘉手納」への海兵隊普天間ヘリ基地は認めるべきではないか。
 
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コメント

植民地

阪神さん、コメントを有難うございます。
貴兄のように、自分らの所で引き受けても良いと考えるヤマトゥンチュも沢山居ます。しかし、全体の比率から言えば極わずかだと思います。
その証拠に沖縄の日本復帰後、ただの一度も沖縄の米軍基地を本土に移転する具体話が検討された事がありません。
鳩山内閣は、こんな状況が続けば日本全体がおかしいものなるという事が分っているので、何とかしようとは思っているでしょう。しかし、政権取ったばかりの今、こんな議論を前面に押し出すと、次の衆院選挙で敗北してしまうと思います。鳩山内閣が5月までに決定する場所と言うのは沖縄県内にしか無いでしょう。

日本(大和)人にとって、沖縄は無意識のうちに今でも植民地なのです。曽野綾子は、沖縄人にそれを思い知らせてやろうと「ある神話の背景」を書いたのだと思います。

こんにちは。私の実家の近くに所沢通信基地があります。面積は普天間の倍くらいだと思います。軍事技術的な事は一切わからないのですが、普天間から所沢へ移転なんて出来ないのでしょうかね。通信基地はだだっぴろい原っぱにアンテナが複数立っているだけです。米兵も見かけません。沖縄に押し付けておくくらいなら実家の近くですが引き受けてもいいです。普天間再開発で経済の活性化が図れると思うし、基地を叩き出した実績を作っておきたいと思うからです。

つうこうにんさん。コメントをどうも。

野イチゴ氏はヤマトゥンチュに違いないでしょうが、基本的に沖縄に米軍基地を押し付けたい欲求があるから、よく知りもしないのに、〇〇の為に沖縄に米軍基地は必要だとか何とかで、短絡的にモノを言います。これを私は「大和エゴナショナリズム」と呼んでいます。テレビに出てる知識人・政治家などにも多いですね。

キャンプシュワブ建設の詳しい事情は知りませんが、唯一住民の意思で造られた痛恨の出来事だと思います。それは経済事情によるものに他ならず、今だって莫大な迷惑金をちらつかされて賛成している住民がかなりの割合で居ると言うことでしょう。麻薬中毒患者に覚せい剤を見せているようなものです。

それから、本土の地域で振興費欲しさに「原発」を誘致した自治体でも、いくら大金を積まれても「米軍基地」は誘致しないでしょう。名護市には、地方の政治屋や住民、土建業者など、金欲しさで、辺野古移設賛成勢力がかなり居るのですが、沖縄のほうがよりスポイルされているわけです。これが米軍基地存在の恐ろしさだと思います。

キー坊さん、ほんとそうですね。沖縄に関する基礎知識さえ持たず、キー局テレビマスコミの論調を受け売りするだけ。せめて高文研が出している一連の本くらい読んでから意見していただきたいと思います。

キャンプシュワブは基地建設の歴史として確かに沖縄県内の他の基地と違う点がありますが、それとて「やむをえず」そうなったのであって、上辺だけ見て「賛成多数」なんていわれたら当の賛成派だって怒るでしょう。

同じことは、本土でだって起こってるんです。典型が原発建設でしょう。国あるいは電力会社としては、市町村長さえ取り込めば「地元が受け入れている」と強弁できる。原発建設で確かに振興策も講じられたり、地元への税収もあるが、振興策による箱モノは維持費が嵩み、減価償却で税収は年々減っていく。振興策や税収を減らさせないためには、さらに原発を増設させるしかない。原発依存スパイラルですね。

野イチゴさんがどこに住んでるか知りませんが、野イチゴさんのその事なかれ主義が野イチゴさん自身に害をもたらすことが現実問題としてちゃんとありうることを理解すれば、先のような軽はずみな投稿はできないはずです。

大和エゴナショナリスト

>野イチゴ どの
何を言い出すかと思えば、「辺野古に移転しろ」ということか。だったら最初からそう言えば良かったのである。真面目に答えさせられて損した気分だ。

陳腐な理屈で、沖縄への米軍基地押し付け正当化論を並べる。わずかでも、押し付け材料があればそれを押し出し、数の力でそれを強行する。典型的な大和人ナショナリズムと言うしかない。お引取り願いたいね。

横レス失礼します。野イチゴさんにお考え頂きたいのですが、沖縄県経済がなぜそれほどまでに基地依存体質になったのかをも見て頂きたいのです。市街地の中心に基地があって、土地の有効利用による経済発展が抑制されている状態を。また、沖縄県の復帰以降、沖縄振興策として総額いくらが沖縄に投じられたか、あるいは軍用地の契約地主に対してなされたとてつもない優遇措置(≒税金の浪費)を。にもかかわらず、失業率は復帰当時より悪化している現実を。
さらにまた、米軍による占領時代、県民の生活を米軍がどう見ていたかも。

昨年来、Wikipediaの「普天間飛行場」の項で、野イチゴさんのご意見をもっと露骨にした内容の編集がなされ、私はそれにできうる限り対抗してきました。その詳細は、Wikipediaの「普天間飛行場」項のノートページをご覧頂きたいのですが、現状の沖縄県の「今返還されたら困る」世論に乗じた本土の方々の「基地は沖縄に」の議論を容認することはできません。そんな状況に沖縄を追い込んだのは、ほかならぬ本土の方々なのですから。タテマエとはいえ中立性を重んずるWikipediaでそういう編集をする人もどうかと思いますが、沖縄側の事情があまりに本土46都道府県の方々に知られていないがゆえのことと善意に解釈するということかとも思います。換言すれば、沖縄のことは沖縄で決める、口出ししたいのならもっと沖縄のことをよく知ってからにしてもらいたい、ということになります。

キー坊さん、おはようございます。

辺野古の住民たちは、賛成派がほとんどだと
思いますが、反対派は県民じゃない部外者だと
聞きました。そこに住む住民が賛成しているのなら基地は辺野古でいいような気がします。
現実問題として、基地が沖縄からでていった後の
事考えた事があるのでしょうか?自分の印象では
後先の事考えていないような感じを受けます。
自立の方針で対策を練ってない沖縄が、今基地を
追い出すのはマイナスしかないと思います。
世界なんて不安定で、いつまでも米軍基地があるとは思えません。今のうちから自立の対策を練るべきです。

好ましくないが、

野イチゴさん、コメントを有難うございます。
普天間を改修工事するという発表は、「早く辺野古移設を決めないと、永久に居座るぞ」、との米軍のデモンストレーションだと思います。それに屈して民主政権が辺野古移設を決めれば、この政権の命脈は尽きたと言って良いでしょう。

 沖縄県内に移設する事は、もちろん好ましい事ではありません。だが、そのまま宜野湾に居座られるよりは遥かに好ましいと思います。記事本文で申したように、政権が沖縄県外の国内(本土)に移設を計れば、大和エゴナショナリズムが勃興して、民主は政権を失いかねません。普天間問題は元の木阿弥になり、辺野古への移転が強行されると思います。それよりは遥かにマシではないでしょうか?
 嘉手納や伊江島移転さえ、米軍に承知させる事は易しい事ではないですが、沖縄内からの声が強くなれば不可能ではないと思います。

初めまして、キー坊さん。
他のブログからここへ辿り着きました。

普天間基地は、今月から改修工事をやるみたいです。これはいままでどおり普天間を使うという意味ではないでしょうか?私は嘉手納基地へ移転するのは好ましく思いません。

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キー坊@ウチナー

Author:キー坊@ウチナー
沖縄本島中部、巨大な米軍基地を抱える町の生まれ。
齢を重ねるごとに、沖縄戦へのこだわりが強くなります。
曽野綾子・『ある神話の背景』は沖縄を究極的な軍事基地にする目的を持っています。「集団自決」は沖縄戦の集約された出来事だと思います。『ある神話の背景』は沖縄への抑圧・差別の集約文書です。

HP・「その『神話』の背景」(文献・資料集)
http://keybow.co

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